ジプシーアバロンのステージ側面。昨年まではハート形のピースマークがありましたが、今年はなく、キッズの森に移ったとみられます。
客が少ないときのジプシーアバロン。
ジプシーアバロンのステージ。
ステージの前にひまわりがあるのは例年変わりませんが、ひまわりの下の装飾は変わります。今年はとても質素です。
アトミックカフェでSEALDSの奥田愛基が出る直前のジプシーアバロン。明らかに人が多い。
津田大介と奥田愛基と吉田明子。
最初の10分ほどは、SEALDSの結成のいきさつ、奥田の生い立ち、結成後の流れと社会情勢、政治の問題点などを津田の質問に答える形で進みました。東浩紀が出たときと同じように、津田が考えた台本のようなものに沿って進んだとみられます。それによると、奥田の一連の行動の背景は(各種世論調査の結果による)世論と実際の政治の乖離であり、奥田の個人的主張というよりもその乖離の解消にあったということです。仮に奥田がいなかったとしても、他の誰かが奥田と同じ役割を果たし、結果的に同じようになっただろうと思わせます。
津田と奥田の対談の途中、舞台下から客が個人的主張を申し出ました。津田の想定外だったとみられます。彼はまず「お前らは口だけで何も行動していない。選挙に出て政治家になっていないし原発の前にも行っていない」という趣旨の主張をしますが、奥田は「24歳なので被選挙権はまだない」等と返答。そこで彼は個人的主張を述べます。「社会を変えるには選挙に行かないことだ。誰も選挙に行かないと政治家の正統性が失われるので、政治家が変わらざるをえなくなる。選挙に行くのは無駄だ」。これに対し奥田は「選挙に行かないと選挙に行く人だけの政治が行われ、今よりもさらに自民党、公明党の政治になる。一人一人が選挙で意思表示をした方がいい」と応えました。
その後、津田と奥田が対談している間、彼は自己の主張を続けようとしますが、津田から「その場所で静かに聞いていてくれ」と言われ、しばらく対談を聞いていました。「お前らは上から目線なんだよ」という彼の文句に津田は「ステージの上にいるので物理的に上だから上から目線になるのは当たり前」という、この手の議論でよく使われる定番の返しで笑いをとっていました。彼に対し、他の客から「帰れ」の怒号も複数起きていました。
彼とのやりとりを踏まえて奥田は「政治を考えるのは面倒だが、私たちは意見の異なる人と一緒に暮らしていかなければならない。面倒だと思っても、少しの勇気を出して、社会について真剣にしゃべっていこう」とまとめていました。予定時間を多少超えて終了。その時点で彼はいなくなっていました。想定外の成り行きだったであろう津田は「あの人がいて結果的に面白かったね」と話し、笑いを誘っていました。