音楽、文化にかかわる事象を取り上げていますが、特に日本の項目は未完です。
出版、録音作品等については、社会的影響、歴史的意義を重視しています。公開された年を優先して載せています。
年 | できごと | 文化・思想 | 音楽 | できごと・文化(日本) | 音楽(日本) |
1900 | 仏ベル・エポック、万国博 英、労働代表委発足(労働党) |
フロイト「夢判断」 プランク「量子論」 フッサール「論理学研究」(現象学登場) |
シベリウス「フィンランディア」 米ボストンにシンフォニー・ホール完成(世界3大ホールの1) |
津田梅子、女子英学塾開設 | 「美しき天然」流行 「東雲節」流行 「軍艦行進曲」(「軍艦マーチ」) |
1901 | オーストラリア、英自治領に(白豪主義) 英ヴィクトリア女王没 ノーベル賞創設 |
ブッカー・T・ワシントン「奴隷から立ち上がりて」 ケークウォーク流行 ハンムラビ法典発見 |
与謝野晶子「みだれ髪」 | 「花」「荒城の月」(滝廉太郎作曲) | |
1902 | キューバ独立 ボーア戦争終わる |
仏映画「月世界旅行」 米ロサンゼルスに初の映画館開業 |
ラフマニノフ、ピアノ協奏曲第2番ハ短調 エルガー「威風堂々」 |
早稲田大開校 | 慶応大ワグネル・ソサエティー結成 |
1903 | ライト兄弟、有人飛行に成功 フォード設立 キシナウのポグロム(数千人のユダヤ人虐殺される) |
「大列車強盗」(初の西部劇映画) ダンカン「未来のダンス」(モダン・ダンスの祖) デュボイス「黒人のたましい」 |
ローマ法王、カストラートを禁止 ハンディ、米南部の黒人音楽を採譜(ブルース最古の記録) |
一高生藤村操、厭世自殺 大阪市電開業 |
|
1904 | シベリア鉄道開通 | バリー「ピーター・パン」 ロマン・ロラン「ジャン・クリストフ」(モデルはベートーヴェン) |
プッチーニ「蝶々夫人」 バルトーク、マジャール民謡の採譜始める クルティス「帰れソレントへ」 |
日露戦争 与謝野晶子「君死にたまふことなかれ」 |
|
1905 | 露、血の日曜日事件 ノルウェー、スウェーデン、分離独立 米シカゴでロータリークラブ結成 |
ヴェーバー「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の『精神』」 ディクソン「クランズマン」 アインシュタイン「特殊相対性理論」 |
ドビュッシー「海」(表紙に葛飾北斎の「波」を使用) リヒャルト・シュトラウス「サロメ」 ニューヨークにジュリアード音楽院 ラヴェル、ローマ賞に落選(ラヴェル事件) |
日露戦争、ポーツマス条約 夏目漱石、第一作「吾輩は猫である」 |
日比谷野外音楽堂完成 |
1906 | サムナー「民習論」(フォークウェイズ) | 米でジュークボックス(レコード予選択再生機)発明 デ・フォレスト、3極真空管発明、オーディオン(Audion)と命名 |
岡倉天心「茶の本」 夏目漱石「坊っちゃん」 伊藤左千夫「野菊の墓」(自由恋愛を称賛) 島崎藤村「破戒」 「早稲田文学」復刊、自然主義文学拠点に |
||
1907 | モンテッソーリ教育始まる 英、ボーイスカウト運動始まる |
ジェームズ「プラグマティズム」 ドイツ工作連盟結成 |
シュトラウス父子の子孫、自筆譜等を大量焼却 ブゾーニ「新音楽美学提要」(電子音楽に言及) |
「都の西北」早稲田大学校歌に 浪曲師桃中軒雲右衛門人気、武士道流布 |
|
1908 | トインビー遺稿集「産業革命」(用語として一般化) クリムト「接吻」 メーテルランク「青い鳥」 ザングウィル「るつぼ」(「人種のるつぼ」) |
ドビュッシー「子供の領分」(ゴリウォッグのケークウォーク) スクリャービン、交響曲第4番「法悦の詩」(神秘和音) |
ブラジル移民開始 | 早稲田大学音楽会結成 | |
1909 | 米フォード、T型車量産開始 中東で油田発見 全米黒人地位向上協会設立 |
ディアギレフ、バレエ・リュス結成 マリネッティ、未来派宣言(機械、戦争賛美) |
スーザ「星条旗よ永遠なれ」録音 ラフマニノフ、ピアノ協奏曲第3番 |
伊藤博文暗殺 | |
1910 | 日本、韓国併合 | フロイト「精神分析学入門」 | ストラヴィンスキー「火の鳥」 スクリャービン「プロメテウス」(色光ピアノ使用を指示) 「おおブレネリ」出版(スイス民謡、米で流行) |
韓国併合 大逆事件、幸徳秋水ら処刑される 柳田国男「遠野物語」 |
大学生にマンドリン流行 文部省「尋常小学読本唱歌」発行 |
1911 | 辛亥革命 メキシコ革命(民主化) |
マチュ・ピチュ遺跡発見 ビアス「悪魔の辞典」 フロベール「紋切型辞典」(死後出版) |
バーリン「アレクサンダーズ・ラグタイム・バンド」 ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」(多調性) シャンソン歌手ダミアデビュー、現実派シャンソン創始 |
平塚らいてう「青鞜」創刊 西田幾多郎「善の研究」 |
浅草公園六区(浅草六区)に興行地帯形成 |
1912 | タイタニック号沈没 | カフカ「変身」 ヴェルトハイマー「運動視の実験的研究」(ゲシュタルト心理学) |
シェーンベルク「月に憑かれたピエロ」 ハンディ「メンフィス・ブルース」(ブルースの父) パリでアルゼンチン・タンゴ流行 |
明治天皇死去、乃木希典自殺 東大教授美濃部達吉、天皇機関説発表 |
二代目吉田奈良丸「奈良丸くずし」 |
1913 | フォード、工場に流れ作業方式導入 | フッサール「純粋現象学および現象学的哲学の諸構想」 プルースト「失われた時を求めて」 アポリネール「キュビズムの画家たち」 |
ストラヴィンスキー「春の祭典」初演、バレエ・リュス共演 ウェーベルン「5つの管弦楽曲」(拍節構造の放棄) シェーンベルク「幸福の手」(照明の指示) ルッソロ、論文「騒音芸術」 |
||
「長い19世紀」の終わり、「短い20世紀」の始まり | |||||
1914 | 第一次世界大戦 パナマ運河開通 |
ヨーロッパでタンゴ流行 ワーグナー「オペラとドラマ」 ハンディ「セントルイス・ブルース」 蓄音機、レコード製造技術が特許切れ、各社参入 ザックスとホルンボステルが楽器分類法提案、一般化 |
第1次世界大戦 夏目漱石「こころ」 |
松井須磨子「カチューシャの唄」 | |
1915 | ニューヨークにハーレム形成 | ロシア・フォルマリズム(ヤコブソン) 長編映画「国民の創生」 コカ・コーラのボトルデザイン ヴェルフリン「美術史の基礎概念」(様式史の確立) |
アメリカでハワイアン音楽ブーム | 松井須磨子「ゴンドラの唄」(中山晋平作曲、いのち短し恋せよ乙女) | |
1916 | 米、債務国から債権国に ピグリー・ウィグリー、食料品店にセルフサービス式導入 |
ソシュール「一般言語学講義」 アインシュタイン、一般相対性理論発表 |
アロミア・ロブレス「コンドルは飛んでいく」発表(ペルー) | 東大教授吉野作造、民本主義提唱 | |
1917 | ロシア革命 | デュシャン(R.マット)「泉」 ポール・ヴァレリー「若きパルク」 |
サティ、バレエ「パラード」(ピストル、サイレン、ラジオなど使用) カウエル「マノノーンの潮流」(トーン・クラスター) スペンサー・ウィリアムス「シミー・シャウブル」 オリジナル・デキシーランド・ジャズ・バンド、ジャズ初録音(黒人音楽の主流がジャズ、ブルースに移行) ソ連国歌「インターナショナル」 タンゴのガルデル「わが悲しみの夜」(「ミ・ノーチェ・トリステ」) |
主婦の友創刊 | 吉田奈良丸、日本人初の海外(米)録音 |
1918 | 第1次世界大戦終結 モスクワ遷都 |
ケッペン、気候区分システム発表 | ストラヴィンスキー、このころドラムセットを用いたジャズ編成の曲を作る コクトー、評論「雄鶏とアルルカン」 バルトーク「青ひげ公の城」 バーリン「ゴッド・ブレス・アメリカ」 |
シベリア出兵(商人が米買い占め、高騰) 富山で米騒動(大正デモクラシーの契機) 芥川龍之介「蜘蛛の糸」 鈴木三重吉「赤い鳥」創刊 |
プロコフィエフ来日(大物作曲家初) 「ダンチョネ節」 |
第1次大戦終結、狂騒の20年代、金ぴかの時代始まる。ジャズ・エイジ(デキシーランド・ジャズ=白人によるニュー・オーリンズ・ジャズ) | |||||
1919 | 米、禁酒法 米で白人による黒人リンチ多発(「赤い夏」) ヴェルサイユ条約 |
ジャック・デンプシー、ボクシング世界ヘビー級チャンピオンに ポール・ヴァレリー「精神の危機」 |
ホルスト「惑星」 ストラヴィンスキー「ラグタイム」 ファリャ「三角帽子」 ハウアー「ノモス」(最初の12音音楽) ザックス「バロック音楽」 トスカニーニ、伊・戦闘ファッショの候補者に テルミン発明 |
有島武郎「或る女」 | 童謡のレコード化始まる 宝塚歌劇音楽学校設立 浅草オペラ始まる |
1920 | 米、自動車が急激普及 ラスベガス、賭博場が州営化米でラジオ放送開始、普及5000台 国際連盟発足 |
独でバウハウス設立 フォード「国際ユダヤ人」 ココ・シャネル開店 このころアメリカ詩の「シカゴ・ルネッサンス」(T.S.エリオット、エズラ・パウンドほか) アラン「芸術論集」 |
サティ「家具の音楽」 プーランク、オネゲル、ミヨーらフランス6人組 ブルース・レコード初登場 |
初のメーデー 日本共産党結党 |
「インターナショナル」「聞け万国の労働者」訳詞 |
1921 | パーク、バージェス「社会学という科学への誘い」(シカゴ学派、都市社会学) | ジェイムズ・ジョンソン、ハーレム・ストライド・ピアノ創始 キング・オリバーとクレオール・ジャズ・バンド、米西海岸へ演奏旅行、全米にジャズが広がる |
活動写真が「映画」と呼ばれ始める | このころ神戸でジャズ広がる | |
1922 | 伊、ムッソリーニ内閣 ソ連発足 米、ラジオ普及200万台、33局 |
ウィトゲンシュタイン「論理哲学論考」 オグバーン「社会変動論」(文化遅滞) ジョイス「ユリシーズ」 T.S.エリオット「荒地」 フィッツジェラルド「ジャズ・エイジの物語」 ツタンカーメンの黄金のマスク発見 |
カントリー・レコード初登場 サン・サーンス「動物の謝肉祭」 ラヴェル、ムソルグスキーの「展覧会の絵」編曲 ヒンデミット、ピアノ組曲「1922年」(ラグタイム含む) 米、ラジオ普及で音楽レコードの需要高まる 英、ラジオ受信機製造業者がイギリス放送会社設立(BBC母体) |
シベリア撤兵 | 鳥取春陽「籠の鳥」 「船頭小唄」(おれは河原の枯れすすき) |
1923 | デュポン、人絹にレーヨン命名 米、ラジオ局556局 |
「タイム」創刊 フロイト「自我とエス」 ロサンゼルスにハリウッドサイン登場 コルビュジエ「建築をめざして」 ネオンサイン登場 ジャン・コクトー「大胯びらき」 |
シェーンベルク、12音音楽完成 オネゲル「パシフィック231」初演 ヴァレーズ「ハイパープリズム(超分光器)」 |
関東大震災、朝鮮人虐殺 菊池寛、文藝春秋社設立 |
神戸でジャズバンド「ラフィング・スターズ」結成 |
1924 | ロンドン、ニューヨーク間で無線送信可能に T型フォード、850ドルから290ドルに |
ブルトン「シュルレアリスム宣言」 バーバリー・チェック登場 |
ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」 チャールストン流行 |
雑誌「キング」創刊 | |
1925 | ライカカメラ登場(カメラの大衆化) 米、自動車世界シェア87% フォード、製造通算1000万台 テネシー州、進化論の授業禁止 |
ヒトラー「わが闘争」 モース「贈与論」 フィッツジェラルド「グレート・ギャツビー」(失われた世代) アニタ・ルース「紳士は金髪がお好き」 「戦艦ポチョムキン」(モンタージュ技法) 独SF映画「メトロポリス」 チャプリン「黄金狂時代」 ジョセフィン・ベーカー、パリでダンス公演 ヴァールブルク「神は細部に宿る」(イコノロジー) パリ万国博(アール・デコ博) マンハイム美術館「ノイエザッハリヒカイト」展覧会(新即物主義) |
ヒンデミット「朝7時に湯治場で二流のオーケストラによって初見で演奏された「さまよえるオランダ人」序曲」(ジョーク音楽) ヴァレーズ「アンテグラル」(レコードの逆回転音を模倣) ベルク「ヴォツェック」 ベッシー・スミス、ルイ・アームストロング、「セントルイス・ブルース」録音 米ナッシュビルでカントリー音楽番組「グランド・オール・オープリー」放送開始 エズラ・パウンド、このころから伊・ラパロで音楽会開催、ヴィヴァルディ再評価の端緒に チャールストン流行 |
加藤内閣、普通選挙法と治安維持法同時制定 東京放送局、ラジオ放送開始 モボ、モガ(モダンボーイ、モダンガール)出現 |
|
1926 | 米に初の民放ラジオ局(NBC) | ラブクラフト「クトゥルーの呼び声」 ミルン「クマのプーさん」 バウハウス校舎 米、ルート66指定(シカゴ、セントルイス、オクラホマシティ、サンタフェ、ロサンゼルス、サンタモニカ) シャネル、黒のプティット・ローブ発表(ファッションに黒が加わる) 米、トースター登場 |
バルトーク「中国の不思議な役人」 コダーイ「ハーリ・ヤーノシュ」 アンタイル「バレエ・メカニック」(ドアベル、プロペラ等使用) モソロフ、バレエ「鋼鉄」(金属音使用) ヴァレーズ「アメリカ」 ジェリー・ロール・モートンとレッド・ホット・ペッパーズ「ドクター・ジャズ」 クシェネク、歌劇「ジョニーは弾き始める」(ジャズを導入) ジュリアード音楽院設立 |
芥川龍之介「文芸的な、余りに文芸的な」(谷崎潤一郎と文学論争) 日本放送協会設立 |
東京高等音楽学院設立(現国立音大) オリジナル・デキシーランダーズ来日公演 |
1927 | ベーブ・ルース、ルー・ゲーリッグ活躍 米、一般家庭に直流電気供給、コンセントが電源に シボレー、T型フォード抜く |
ハイデガー「存在と時間」 パブロフ「条件反射」発表 「ジャズ・シンガー」(初のトーキー映画) ジグフィールド「ショーボート」(初のヒットミュージカル) 「セックス・アピール」の用語初登場 ジェルメーヌ・クルル、写真集「メタル」 リンドバーク、大西洋無着陸横断 |
プロコフィエフ「鋼鉄の歩み」 ヘンリー・カウエル、出版社ニュー・ミュージック・エディション設立 ローソック・シンバルがハイハット・シンバルに(手でリズム操作可能に) 第1回ショパン国際ピアノコンクール イギリス放送会社、公共放送に転換、BBCに ジミー・ロジャース「ブルー・ヨーデル」(カントリー音楽の父) デューク・エリントン、ニューヨークのコットン・クラブに登場 |
昭和金融恐慌 芥川龍之介、35歳で自殺(「芥川的不安」) |
日本ビクター、ポリドール設立 初の邦楽レコード、二村定一「君恋し」 |
1928 | ソ連、第1次5カ年計画 米失業率3% |
D.H.ローレンス「チャタレイ夫人の恋人」 蒸気船ウィリー」(ディズニー映画、ミッキーマウス登場) エコール・ド・パリ展 レンガー・パッチュ、写真集「世界は美しい」 |
クラレンス・スミス「パイン・トップス・ブギウギ」 カーター・ファミリー「ワイルドウッド・フラワー」 ラベル「ボレロ」 ガーシュウィン「パリのアメリカ人」初演 オンド・マルトノ発明 |
中野重治「いはゆる芸術の大衆化論の誤りについて」 勅使河原蒼風、第1回草月流花展開催(華道の前衛化) |
日蓄、米コロムビア支配下に。ジャズレコード普及始まる 初の商業レコード、佐藤千夜子「波浮の港」発売 二村定一「アラビアの唄」 「道頓堀行進曲」(行進曲ブーム) 「モン・パリ」流行 |
1929 | 世界恐慌 米、自動車普及2600万台 |
ホワイトヘッド「過程と実在」 ヘミングウェイ「武器よさらば」 レマルク「西部戦線異状なし」 マグリット「イメージの裏切り」(「これはパイプではない」) 仏で「新社会経済史年報」創刊(アナール学派) リンド夫妻「ミドルタウン」(米20年代コミュニティ研究の古典、マンシー、未知との遭遇) ドイツで「写真と絵画」展(ノイエ・フォト) ビキニの水着登場 |
ルンバ流行 エピック・レコード設立 ニューヨークに騒音防止委設立 |
小林多喜二「蟹工船」 小津安二郎「大学は出たけれど」(東大生の就職率30%) 浅草に軽演劇カジノ・フォーリー出現(エロ・グロ・ナンセンス) |
「進軍の歌」(最初の軍国歌謡とされる) 二村定一「君恋し」(初の和製ジャズ) 佐藤千夜子「東京行進曲」「愛して頂戴」(ネエ小唄、エロ小唄) 武蔵野音楽学校設立(現武蔵野音大) 米映画「キング・オブ・ジャズ」日本公開 |
大不況時代始まる。ナチス台頭。スイング・ジャズの時代 | |||||
1930 | 米、1世帯に車1台、ラジオ普及率45% 世界恐慌で米の銀行1352行倒産 独、ナチス第2党に、失業者400万人 |
ローゼンベルク「二十世紀の神話」(ゲルマン民族優位論) | フィードラー、ボストン・ポップス・オーケストラ指揮者に アイヴズ「ニュー・イングランドの3つの場所」 電子楽器トラウトニウム発明 テルミンとカウエル、初のリズムマシーン、リズミコン発明 カウエル「新音楽素材」 |
昭和恐慌 九鬼周造「『いき』の構造」 林芙美子「放浪記」 「何が彼女をそうさせたか」(傾向映画) フォトタイムス「新興写真研究」 |
|
1931 | 満州事変 オーストリア中央銀破綻 独で金融大恐慌、全欧に広がる |
ダリ「記憶の固執」 102階建エンパイア・ステート・ビル完成 コカ・コーラ社、広告に赤い服のサンタクロース登場させる 米、冷蔵庫普及100万台 バックレス・ドレス流行、露出進む ジーン・ハーロー人気 |
グロフェ、組曲「大峡谷」 アイヴズ「祭日交響曲」 ラヴェル「左手のためのピアノ協奏曲」 ミルス・ブラザーズデビュー(バーバーショップ・コーラス) 英EMI設立、アビー・ロードに録音スタジオ設立 「星条旗よ永遠なれ」米国歌に |
満州事変 | 藤山一郎「酒は涙か溜息か」「丘を越えて」(古賀政男作曲) キングレコード設立 プラーゲ旋風(外国楽曲の著作権侵害で国内業者を次々提訴) 「爆弾三勇士」作詞に与謝野鉄幹が一等当選 |
1932 | 米、失業者800万人 英、仏、ブロック経済 独、ナチスが第1党に |
ワイルダー「大草原の小さな家」出版開始 | ラヴェル、ピアノ協奏曲ト長調(スイングジャズ導入) リッケンバッカー社、エレキ・ギター発売 F・ルーズベルト、大統領選でキャンペーン・ソング使用(「幸せの日々は再び」) デューク・エリントン「スウィングしなけりゃ意味がない」 |
5.15事件(海軍が犬養首相暗殺、政党政治終わり軍部台頭) | 小唄勝太郎「島の娘」 「天国に結ぶ恋」(坂田山心中) 東京・成城に初の貸しスタジオ登場 |
1933 | 独、ヒトラー内閣 ユダヤ人迫害始まる 米、失業率25%、1500万人(恐慌後最悪に)、 F.ルーズベルト、米大統領に当選、ニューディール政策始まる 米、ラジオ普及率75% |
トインビー「歴史の研究」 ヒルトン「失われた地平線」(ロスト・ホライズン、シャングリ・ラ) テニス選手のラコステ、テニスウェア発売(ポロシャツ流行) |
シャルル・トレネデビュー(現代シャンソン創始) ハンガリーで「暗い日曜日」流行、自殺者続出の情報 ザックス「世界舞踊史」 「狼なんかこわくない」(ディズニー・アニメ「3匹の子ぶた」) 独で国家社会主義ラジオ協会設立、全ラジオ局にナチスの宣伝を強制 米ルーズベルト大統領、ラジオ番組「炉辺談話」(ラジオの政治利用化) |
国際連盟から脱退、孤立 小林多喜二獄死 |
小唄勝太郎「島の娘」 このころラジオ局で「歌謡曲」の名称使われ始める |
1934 | グラムシ「サバルタン社会諸集団の歴史」 ポパー「科学的発見の論理」 ロックフェラー・センター(マンハッタンに14の高層ビル建ち、摩天楼形成) |
ヴォーン・ウィリアムズ「グリーンスリーヴズによる幻想曲」 ヴァレーズ「エクワトリアル」(オンド・マルトノ使用) ロバート・ジョンソン(デルタ・ブルース) クニッペル、交響曲第4番(「ポーリシュカ・ポーレ」) ニューヨークのハーレムにアポロ・シアター開館 ジャズ雑誌ダウンビート創刊 ヒンデミット事件(フルトヴェングラー、ヒトラーによる「画家マティス」上演禁止に抗議) ハモンドオルガン発明 |
内務省、レコード検閲開始(ネエ小唄) 帝国蓄音器設立(現テイチク) 東海林太郎「赤城の子守唄」 |
||
1935 | 独、ヴェルサイユ条約破棄し再軍備宣言、ユダヤ人市民権剥奪、国旗にハーケンクロイツ | このころオッペンハイマー、「婚約記念にダイヤの指輪」宣伝始める | ガーシュウィン「ポーギーとベス」(ジャズ・オペラ) ベニー・グッドマン、スイング・ジャズ創始 |
岡田内閣、国体明徴声明(天皇機関説排撃、軍部主導) 文藝春秋「芥川賞」創設 |
ディック・ミネ・星玲子「二人は若い」 「もずが枯木で」 |
1936 | ベンヤミン「複製技術時代の芸術」 ケインズ「雇用、利子および貨幣の一般理論」 チャップリン「モダン・タイムス」 「民族の祭典・オリンピア第1部」 ウェルズ、米ラジオで「宇宙戦争」、パニック起きる 写真誌「ライフ」創刊 ロバート・キャパ「くずれおちる兵士」 ハンス・セリエ、ストレス学説発表 |
ショスタコーヴィチ「ムツェンスク郡のマクベス夫人」、プラウダ批判で上演停止 カザルス、バッハの無伴奏チェロ組曲録音 エピックとEMI、英2大レコード会社に ダミアの「暗い日曜日」、仏で放送禁止 |
2.26事件、陸軍将校ら1500人クーデター 阿部定事件 ベルリン五輪、NHKラジオ実況「前畑がんばれ」 国会議事堂完成 |
藤山一郎「東京ラプソディー」 渡辺はま子「忘れちゃいやよ」(ネエ小唄、発売禁止) |
|
1937 | 日中戦争始まる アイルランド独立 ゴールデンゲートブリッジ完成 |
パーソンズ「社会的行為の構造」 ピカソ「ゲルニカ」(独、スペイン・バスクに初の無差別爆撃) |
コープランド「エル・サロン・メヒコ」 オルフ「カルミナ・ブラーナ」、ナチスが称揚 ショスタコーヴィチ、交響曲第5番ニ短調 ベルク「ルル」(ビブラフォン使用) グロフェ「鋼鉄の交響曲」 カウント・ベイシー楽団「タイム・アウト」(初のエレキ・ギター録音) トスカニーニ、米に移住、NBC交響楽団常任指揮者に |
廬溝橋事件(中国侵略、日中戦争始める)、大本営設置、南京大虐殺 吉野源三郎「君たちはどう生きるか」 |
淡谷のり子「別れのブルース」(服部良一初のヒット作) 国民精神総動員実施要項発表 「露営の歌」(古関裕而作曲、軍国歌謡の最初の流行) 「愛国行進曲」100万枚販売 |
1938 | ホイジンガ「ホモ・ルーデンス」 「スーパーマン」(初の漫画ヒーロー) |
ショスタコーヴィチ、ジャズバンドのための組曲 グレン・ミラー楽団(スイング・ジャズ最盛期) カウント・ベイシー楽団(カンザス・シティ・ジャズ) ベニー・グッドマン、ジャズ界初のカーネギー・ホールコンサート ムラヴィンスキー、サンクトペテルブルク・フィル常任指揮者に |
国家総動員法 「愛染かつら」 ヤミ取引、ヤミ米、「ヤミ」の語一般化 |
「海ゆかば」「麦と兵隊」 ブルース流行 |
|
1939 | 第2次世界大戦開戦(9.1) 米でFM放送開始 デュポン、ナイロン開発、ストッキング発売 |
パノフスキー「イコノロジー研究」 トルベツコイ「音韻論の原理」 ナスカの地上絵発見 スタインベック「怒りの葡萄」(トム・ジョード、ルート66) |
カバレフスキー「道化師」 ジョン・ケージ「コンストラクション第1・金属で」 ジョン・ケージ「心象風景1」(ターンテーブルで演奏) ビリー・ホリデイ「奇妙な果実」 マックス・スタイナー、映画「風と共に去りぬ」音楽担当 ジュディ・ガーランド「虹の彼方に」(「オズの魔法使い」) ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサート始まる |
大日本音楽著作権協会設立 「誰か故郷を想わざる」 |
|
1940 | 米、ラジオ普及率81% | アフリカ系リチャード・ライト「アメリカの息子」(初の抗議小説) ディズニー・アニメ「ファンタジア」(初のステレオ録音映画) |
「『怒りの葡萄』季節労働者コンサート」でピート・シーガーとウディ・ガスリー出会い、音楽活動開始 ロドリーゴ「アランフェス協奏曲」 ビルボード、チャート掲載開始 |
日独伊三国同盟(日米関係悪化) 新聞雑誌用紙統制委員会 大政翼賛会発足、大日本産業報国会発足 「ぜいたくは敵だ」 |
高峰三枝子「湖畔の宿」 渡辺はま子「蘇州夜曲」(大陸メロディー) 「紀元二千六百年」「暁に祈る」 ダンスホール閉鎖令 音楽挺身隊発足 |
1941 | 太平洋戦争始まる(12.8) | フロム「自由からの逃走」 「市民ケーン」 仏で「ク・セ・ジュ?」創刊(文庫登場、書籍の大衆化) |
デューク・エリントン楽団「A列車で行こう」 バルトーク、弦楽四重奏曲第6番初演(6曲ともベートーベン以来の傑作) 「リリー・マルレーン」(マレーネ・ディートリヒ) |
東条陸軍相、首相に。真珠湾攻撃 中等学校の制服が国防色(カーキ色)、戦闘帽に 隣組制度始まる |
諸井三郎「機能和声学」 国民学校で絶対音感教育始まる 敵性音楽禁止令 音楽雑誌16誌一斉廃刊、6誌に統合 スチールギター、ハーモニカ、サックス禁止 「そうだその意気」「月月火水木金金」 |
1942 | エリュアール「詩と真実'42」 カミュ「異邦人」 |
ビング・クロスビー「ホワイト・クリスマス」 ミルス・ブラザーズ「ペイパー・ドール」 T・ボーン・ウォーカー「ガット・ア・ブレイク・ベイビー」(ブルースのエレキ化) グレン・ミラー楽団の「チャタヌーガ・チュー・チュー」に初のゴールド・ディスク授与 フランク・シナトラ、ジャズ歌手最初のアイドルに |
日本レコード協会設立 ポリドール、大東亜航空工業に改称し軍需生産に移行 |
||
1943 | サルトル「存在と無」(実存主義) マズロー、欲求階層理論 ホワイト「ストリート・コーナー・ソサエティ」 サン・テグジュペリ「星の王子さま」 |
学生の徴兵猶予停止、学徒動員 神風特攻隊初の出陣 |
音楽雑誌2誌に(「音楽文化」「音楽智識」) 「同期の桜」 千葉陸軍防空学校、国民学校に「敵機爆音集第一輯」を配布 |
||
1944 | ハイエク「隷従への道」 仏ル・モンド創刊 |
コープランド「アパラチアの春」 グレン・ミラー没 アンネ・フランク一家逮捕 |
横浜事件 集団疎開始まる |
アメリカ型楽器編成楽団(ジャズバンド)禁止 | |
1945 | 米、戦争花嫁法、軍人婚約者法制定 第二次世界大戦終結(9.2) |
ディジー・ガレスピー、チャーリー・パーカー(ビ・バップ革命) ニュー・オーリンズ・リバイバル エディット・ピアフ「ばら色の人生」 バークレー音楽院設立 |
天皇、ラジオで敗戦を放送 「世界」創刊、吉野源三郎編集長 日本主婦連合会(主婦連)結成 谷川徹三「茶の美学」 戦後初の映画「そよかぜ」(「リンゴの唄」) カストリ雑誌「りべらる」創刊 |
NHKラジオ「紅白音楽試合」放送 |