ZAR

  • ドイツのハードロックバンド。ギターのトミー・クラウスが中心。
  • デビュー盤はボーカルがルシファーズ・フレンド、ユーライア・ヒープのジョン・ロートン。
  • 90年としてはメロディアスなハードロック。日本関連の曲もあった。

1
LIVE YOUR LIFE FOREVER

1990年。ギターのトミー・クラウスを中心とするグループ。オーソドックスなハードロック。ルシファーズ・フレンド時代からその実力を高く評価されてきたジョン・ロートンをボーカルに迎えている。ロニー・ジェイムス・ディオほどアクが強くなく、スムーズに高音が伸びる。ZARとは中世のロシア帝国の皇帝、ツァーリ(CZAR)のことだと思われる。

2
SORTED OUT

1991年。ボーカルがトミー・ブロックに交代。特にサウンド傾向の変化はないが、ギターが生々しさを残した分、ヘビーメタルに近くなったという印象がある。ボーカルの声やギターの音色の変化だけでは重量感が増えたとは評価しない。しかし、曲は地味か。

3
FROM WELCOME...TO GOODBYE

1993年。インスト曲が2曲あり、一つは「BUSHIDO」とついている。トミー・クラウスは剣道と居合道をやっているようなので「武士道」のことだと思われる。もう一方はツイン・リードギターが印象的な曲。楽曲が洗練されている。日本ではこれがデビュー盤となった。コーラスの使い方がうまくなった。ジャケットにも気を遣っている。ジミ・ヘンドリクスの「エンジェル」のカバー収録。ジョン・ロートンが一曲参加。

4
THE HOLY RHYTHM OF NATURE

1995年。ドラム、ベースが脱退してキーボードがドラムに転向。ボーカル、ドラム、ギターの3人になった。曲がバラエティに富んでいる。コーラスに配慮するバンドなのでラジオ受けしそうな曲もあるが、前作よりはハード。

5
HARD TO THE BEAT

2004年。ボーカル、ギター、ドラムの3人編成は変わらないが、ギターのトミー・クラウス以外はメンバーが替わっている。したがって、前作のようにドラムがキーボードを兼任しているかどうかは分からない。曲にはキーボードも使われる。全体としては以前のサウンドと変わらない。アルバムタイトル曲はギターがラウドロック並みに濁っているが、ボーカルメロディーにはっきり抑揚がついているのでハードな曲、くらいの印象だ。