1994年。TNTのボーカル、トニー・ハーネルがアル・ピトレリと結成したバンド。4人編成。12曲のうち5曲はメンバーの作曲、7曲はカバー。アコースティック・ギターを多用する。「愛への賛歌」はスティーブン・スティルス、「クレイジー・オン・ユー」はハート、「ならず者」「呪われた夜」はイーグルス、「ギブ・ア・リトル・ビット」はスーパートランプの「少しは愛をください」、「ホワッツ・ゴーイング・オン」はマーヴィン・ゲイ、「ミッドナイト・ライダー」はグレッグ・オールマン、「ラヴ・ハーツ」なナザレスのカバー。カバーの傾向はウェスト・コースト・ロックに近いアメリカン・ロック。グレッグ・オールマンの曲もオールマン・ブラザーズ・バンドのようなサザン・ロックではなく、70年代のエリック・クラプトンのようなサウンド。「サイレンス」はイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」のような曲。
1998年。TNTのボーカル、トニー・ハーネルとライオットのギター、マーク・リアリのバンド。ベースはデンジャー・デンジャーのブルーノ・ラベル。4人編成。トニー・ハーネルとマーク・リアリが全曲を作曲。キーボードも入るハードロック。曲はありふれており、この時代にこのサウンドでアルバムを出しても話題にならないのは当たり前。このころライオットは低迷期で、アメリカはおろかヨーロッパでさえレコード会社と契約が取れず、日本のレコード会社と契約していた。
2000年。キーボードが加入し5人編成。オープニング曲は曲調もサウンドも流行に合わせているが、4曲目以降はやや暗めの従来型ハードロックが聞ける。流行に乗ろうとしているが遅れすぎている。「アンインヴァイテッド」はアラニス・モリセットのカバー。日本盤ボーナストラックの「エラスティック」は80年代後半のTNTのようなサウンド。
2001年。ライブ盤。
2002年。曲が明るくなり、ハードロックとしても質が高い。マーク・リアリよりもトニー・ハーネルの方が作曲能力に優れる。「ネオンの騎士」はブラック・サバスのカバー。前作に続き日本盤ボーナストラックがすばらしい。