VISION DIVINE/KILLING TOUCH

  • イタリアのヘビーメタルバンド。キーボード奏者を含む5人編成。
  • ラビリンスのギターのオラフ・トーセンが中心。ラビリンスの人脈でメンバーが入れ替わる。

1
VISION DIVINE

1999年。ラプソディのボーカルのファビオ・リオーネとラビリンスのギター、ドラム、キーボード、シャドウズ・オブ・スティールのベースによるバンド。イタリア出身。ラビリンスのデビュー盤はボーカルがファビオ・リオーネだったので、デビュー当時のラビリンスに近い編成だといえる。ラビリンスはキーボードが他のバンド以上に人工的な音だったが、ヴィジョン・ディヴァインでは普通のバンドようなサウンドになっており、それほど他のバンドと差がないように思われる。

2
SEND ME AN ANGEL

2002年。前作とは異なり、デビュー当時のラビリンスのサウンドとなっている。「コール」「アポカリプス・カミング」はラビリンスの「無限迷界」に入っていてもおかしくない。「テイク・オン・ミー」はア・ハのカバー。

3
STREAM OF CONSCIOUSNESS

2004年。ギターとベース以外のメンバーが入れ替わり、ラビリンスとの関係が薄くなった。ボーカルはミケーレ・ルッピ。コンセプト盤になっており、曲ごとに歌詞とは別の解説がついている。前作とは別のバンドになっているが、サウンドはヘビーメタルのまま。ラビリンスの縛りがなくなったのは幸いだ。「ラ・ビータ・フッジ」収録。

4
THE PERFECT MACHINE

2005年。ドラムが抜け、ギターが加入。ギター2人、キーボードを含みドラム不在の5人編成。再びコンセプト盤となっている。キーボードとギターのバランスがとれ、ボーカルが実力を発揮している。ヨーロッパのヘビーメタル・バンドに多いスピーディーでドラマチックなサウンドばかりではない。ボーカルのミケーレ・ルッピはすばらしい。日本盤ボーナストラックでクイーンズライチの「ザ・ニードル・ライズ」をカバー。

5
THE 25th HOUR

2007年。ドラムが加入し6人編成。コンセプト盤となっており、1曲ごとに物語の成り行きを説明した文がつけられている。物語の概略はギターのオラフ・トーセンが考え、歌詞もすべてオラフ・トーセンが書いている。作曲はオラフ・トーセンとミケーレ・ルッピの共作。ボーカル、ギター、キーボードのメロディー楽器がバランスよく目立っており、曲もすばらしいが、イタリアのバンドというのがイメージの面で損をしているかもしれない。日本盤ボーナストラックでドリーム・シアターの「アナザー・デイ」をカバー。

6
9 DEGREES WEST OF THE MOON

2009年。ボーカルのミケーレ・ルッピが脱け、初代ボーカルのファビオ・リオーネが加入。ビブラートがかかったボーカルとポルタメントの多い歌い方は特徴的で、それ自体が個性とも言えるが、クセの強さに聞こえる人もいるだろう。オープニング曲は9分近くある。「ザ・キリング・スピード・オブ・タイム」はこれまでのバンドの曲の中でも、またファビオ・リオーネが歌った曲の中でも攻撃性が強い。ミケーレ・ルッピが歌っていたアルバムではミケーレ・ルッピがボーカルの多重録音によってコーラスを作っていたが、このアルバムではメンバーがコーラスをつけていると思われる。「ア・タッチ・オブ・イーヴル」はジューダス・プリーストのカバー。

7
DESTINATION SET TO NOWHERE

2012年。

STRIVE/MICHELE LUPPI'S HEAVEN

2005年。ヴィジョン・ディヴァインのボーカル、ミケーレ・ルッピのバンド。

 
LOS ANGELES/LOS ANGELES

2007年。ヴィジョン・ディヴァインのボーカル、ミケーレ・ルッピが結成したというバンド。12曲すべてがカバーで、05年に発表されている曲もある。「ラスト・チャンス」はナイト・レンジャーのカバー。リチャード・マークスのカバーは4曲もある。全体的にはハードロックで、ギターは持続音中心だ。ギターはレディオアクティヴのトミー・デナンダー、キーボード奏者はエンジェル、ジェフリア、ハウス・オブ・ローズのグレッグ・ジェフリア。

 
ONE OF A KIND/KILLING TOUCH

2009年。ヴィジョン・ディヴァインのボーカル、ミケーレ・ルッピが結成したバンド。ギター2人の5人編成。キーボード奏者がいないが、ミケーレ・ルッピとヴィジョン・ディヴァインのキーボード奏者が弾いている。ボーカルとギターが中心となる硬質な響きだ。ミケーレ・ルッピが全曲を作詞作曲している。ボーカルは音域、力強さともにヘビーメタルの中でも圧倒的だ。ファビオ・リオーネよりも安定しており、ヨーロッパではトップの能力だろう。ミケーレ・ルッピにとっては自分の力を最も発揮できる体制が整ったバンドだ。