TONY BURROWS/EDISON LIGHTHOUSE/WHITE PLAINS/BROTHERHOOD OF MAN

  • トニー・バロウズは1960年代後半から70年代前半にかけて、数々のグループに参加した歌手。イギリス出身。
  • 主な在籍グループはエジソン・ライトハウス、ホワイト・プレインズ、バタースコッチ、フラワーポット・メン、ブラザーフッド・オブ・マン、ファースト・クラス。
  • エジソン・ライトハウスやホワイト・プレインズはバブルガム・ポップと認識されることもあるが、作曲家がメンバーの個性よりも曲を優先して動いているだけであり、作曲家やメンバーがバブルガムを標榜しているわけではない。
  • 代表曲は「恋のほのお」「恋に恋して」「イン・ア・モーメント・オブ・マッドネス」「ビーチ・ベイビー」「花咲くサンフランシスコ」。

LOVE GROWS/EDISON LIGHTHOUSE

1994年。邦題「恋のほのお」。エジソン・ライトハウスの13曲に、トニー・バロウズのボーカル曲4曲を追加した企画盤。ボーナストラックとしてバタースコッチが4曲、ホワイト・プレインズが3曲追加されている。ベスト盤にはあまり入らない「アイル・ゲット・アロング・サムハウ・ガール」が入っている。「恋に恋して」はエジソン・ライトハウスとホワイト・プレインズが同時に収録されている。「二人だけの世界」はトニー・バロウズのみのボーカルによる再録音。ホワイト・プレインズの「恋のよろこび」はアルバム未収録曲。世界で初めて出たエジソン・ライトハウスのCD。VANDAの佐野邦彦による詳細な解説がついている。

LOVE GROWS(WHERE MY ROSEMARY GOES) THE VOICE OF TONY BURROWS

1996年。トニー・バロウズがボーカルを取っている曲を18曲収録。エジソン・ライトハウス「恋のほのお」、ファースト・クラス「ビーチ・ベイビー」、ブラザーフッド・オブ・マン「二人だけの世界」、ピプキンズ「ギミー・ダッ・ディン」等を収録。ドミノ、タッチ、ウェスト・エンド・ボーイズ、マジックの曲は貴重。「バブルガム・クラシックスVOL.5ヴォイス・オブ・トニー・バロウズ」として98年に再発売された。

 
THE VOICE BEHIND THE HITS/TONY BURROWS&THE HIT SQUAD

1999年。トニー・バロウズが過去のバンドでヒットさせた曲を自らカバーしたアルバム。アーティストとして健在であることを示した。アイヴィー・リーグの「ファニー」やホワイト・プレインズの「いとしのジュリー」など、トニー・バロウズが在籍していない時代の曲もカバーしている。ピプキンズの「ギミー・ダッ・ディン」を含め、概ね原曲通りに再現している。日本盤はジャケットが異なる。帯には「業界初!特殊立体ジャケット」と書いてあるが、初ではない。解説は浅田洋。

MY BABY LOVES LOVIN'/WHITE PLAINS

1993年。ホワイト・プレインズのベスト盤。24曲収録。男性5人組。「恋に恋して」をトニー・バロウズが歌っている。ホワイト・プレインズの曲のほとんどをロジャー・クック、ロジャー・グリーナウェイがアレンジしている。「恋に恋して」「イン・ア・モーメント・オブ・マッドネス」に似た曲もある。「カリフォルニアズ・カミング・ホーム」はその2曲を足したような曲だ。エジソン・ライトハウスに比べ、ボーカルハーモニーが美しく、「タフタ・ローズ」「ショウ・ミー・ユア・ハンド」「ヤング・バーズ・フライ」などは多声コーラスを生かしている。「イン・ア・モーメント・オブ・マッドネス」はホワイト・プレインズのバージョンが聞ける機会は少ないので貴重。「(アイ・リメンバー)サマー・モーニング」はフラワーポット・メンの「花咲くサンフランシスコ」を思わせる。世界で初めて出たホワイト・プレインズのCD。

GOLDEN CLASSICS/BROTHERHOOD OF MAN

1994年。ベスト盤。70年のデビューから80年までのヒット曲を集めている。ブラザーフッド・オブ・マンはトニー・バロウズ、ロジャー・グリーナウェイが在籍した5人編成のボーカルグループ。トニー・バロウズがいた初期に「二人だけの世界」がヒットしている。72年にメンバーを入れ替え4人編成となった。70年代後半にディスコ化するまで、ストリングス、ホーンセクションを加えたポップなバンドサウンドを持ち、70年前後のポップスのアレンジを維持していた。「二人だけの世界」「想い出のラスト・キッス」「哀愁のアンジェロ」「恋のハイウェイ・マン」「恋する瞳」「ビューティフル・ラヴァー」「可愛いローザリー」は収録しているが「カリフォルニアの日曜日」「シュガー・ハニー・シェイク」は収録されていない。

GOOD THINGS HAPPENING/BROTHERHOOD OF MAN

1974年。メンバーを全員入れ替え、男性2人、女性2人となった。新メンバーとしては最初のアルバム。ブラザーフッド・オブ・マンとしては4枚目のアルバム。4人全員がそれぞれリードボーカルをとる。作曲は主に男性の2人と作曲家のトニー・ヒラーで担う。オープニング曲の「ジョイン・ザ・パーティー」はバブルガムポップの特徴をよく備えている。男女混声コーラスを生かした爽やかな曲が多い。イギリスではヒットせず、ヨーロッパ本土で「レディー」がヒットしている。「恋する瞳」収録。

LOVE AND KISSES FROM BROTHERHOOD OF MAN/BROTHERHOOD OF MAN

1975年。邦題「想い出のラスト・キッス」。邦題はアルバムの中の1曲をそのまま使っている。「想い出のラスト・キッス」はアバを輩出したユーロビジョンコンテストの優勝曲で4人編成時代の代表曲。アップテンポの「素敵なキッス・ミー・ベイビー」「内気なあなた」、ストリングスが活躍する「涙のへだたり」はいい曲だ。「あなたがすべて」はフィリー・ソウル風。ヨーロッパ盤は75年、イギリス盤は76年発売。

OH BOY!/BROTHERHOOD OF MAN

1976年。「可愛いローザリー」「ひなぎくの二人」は「想い出のラスト・キッス」と似た曲。アレンジはほとんど同じで、「想い出のラスト・キッス」に似せたことがあからさまだ。「シミー・シミー」はバブルガム・ポップ。「ミッドナイト・エキスプレス」収録。

IMAGES/BROTHERHOOD OF MAN

1977年。オープニング曲の「哀愁のアンジェロ」が「想い出のラスト・キッス」に次ぐヒットとなった。「恋のハイウェイ・マン」収録。日本では「オー・ボーイ」と「イメージズ」の24曲から12曲を選び、「哀愁のアンジェロ」としてアルバムが出たが、「オー・ボーイ」からの選曲が多い。