1987年。ギター2人の5人編成。すでにスラッシュ・メタルがブームとなり、メタリカの「メタル・マスター」が発売されて1年たったころにデビューした。サウンドはエクソダスに似ている。ギターがとてもメロディアスで、ギター・ソロだけはオーソドックスなヘビーメタル。音もはっきり聞き取れるほど明快で、この一点で存在価値がある。
1988年。優美なギター・ソロがやや減って本来のスラッシュ・メタルに近づいた。コンセプト・アルバムだという。前作ほどスピーディーではない。2曲あるインスト曲でアレックス・スコルニックのギターが活躍。全米136位。
1989年。前作と同路線。サウンドがメタリカの「メタル・ジャスティス」に似ており、バス・ドラムの残響音がとても短い。ボーカルもメタリカのジェイムズ・ヘットフィールドのような声。全米77位。
1990年。メタリカに近づいたことで評価された前作とは異なり、「ザ・ニュー・オーダー」の音で一線級のスラッシュ・メタルをやっている。典型的な高速、突進型のサウンドではなく、どちらかといえばオーソドックスなヘビーメタルに近い。全米73位。
1992年。邦題「儀式」。ボーカルがメロディアスになり、ほとんどの曲できちんと抑揚のついたメロディーを歌っている。スラッシュメタルと呼ぶ必要もないような堂々としたヘビーメタル。全米55位。
1993年。邦題「黙示録」。ギターのアレックス・スコルニックとドラムが抜け、フォビドゥンのメンバーが加入。ドラムはポール・ボスタフ。4曲がメンバー交代後のライブ。「レイン・オブ・テラー」は1987年録音のアルバム未収録曲。ライブでのボーカルのMCはデス声。
1994年。ドラムが交代し、すぐ抜け4人編成。この年にパンテラの「悩殺」が全米1位になり、パンテラ型ヘビーメタルが流行する。このアルバムもその影響を受けている。サウンドの切れがよく、むしろこのサウンドがバンドに合っているのではないかと思うほどだ。これまでのアルバムの中で最もハード。「うろつき童子」収録。全米122位。このアルバムで解散。
1995年。ライブ盤。
1996年。ベスト盤。
1997年。再結成。ギターは1人、ベースとドラムは解散前とは違うメンバーで、ドラムはデス、ストラッピング・ヤング・ラッドのジーン・ホグラン。デスメタルになった。したがって高速演奏もあるが、そうしたことができるのはドラムがジーン・ホグランだからである。ボーカルは厚みのあるデス声。デスメタル全体の中でも高品質。
1999年。ギターが1人増え、ドラムがスレイヤーのデイブ・ロンバードに交代。ボーカルはデス声のときもあるが、メロディーを歌っている。サウンドはいわゆるメタルコア、ニュー・ウェイブ・オブ・アメリカン・ヘビーメタルで、前作と同様にドラムの実力によるところが大きい。ボーカルのすばらしさは過去最高ではないか。このサウンドを持ってバンド名を変えれば、メタルコアの代表的バンドになれたはずだ。解散前と後ではサウンドの傾向がかなり異なり、再結成が意味を持ったバンドである。
2001年。初期の曲を再録音。2曲はボーカルがエクソダスのスティーブ・ゼトロ・サウザ。
2008年。
2012年。