TALKING HEADS

  • パンク、ニューウェーブの時代にデビューしたアメリカ、ニューヨーク出身のバンド。
  • ボーカル兼ギター、キーボード兼ギター、ベース、ドラムの4人編成。中心人物はボーカル兼ギターのデヴィッド・バーン。
  • アフリカ風サウンドとなった「リメイン・イン・ライト」が代表作とされ、ボブ・ゲルドフのライヴ・エイト、USAフォー・アフリカの「ウィ・アー・ザ・ワールド」、ポール・サイモンの「グレースランド」など、1980年代に英米のアーティストがアフリカに注目するきっかけの1つとなった。

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TALKING HEADS:77

1977年。邦題「怒りの誕生」、のちに「サイコ・キラー'77」に改題。濁りの少ないギターと若干のキーボード、やや高めのボーカルが、当時のポピュラー音楽のブームであるパンク、ディスコと一線を画し、それほどうまくない楽器演奏とボーカル、音の重なりの少なさがウェストコーストとも異なるサウンドを作っている。

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MORE SONGS ABOUT BUILDINGS AND FOOD

1978年。邦題「モア・ソングス」。ロキシー・ミュージックのブライアン・イーノがプロデューサーとなり、キーボードも演奏している。前作のサウンドにキーボードが多くなったようなサウンド。厚みがあり、従って深みがある。「テイク・ミー・トゥ・ザ・リヴァー」はアル・グリーンのカバーで、バンドとして最初のヒット曲。

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FEAR OF THE MUSIC

1979年。オープニング曲がファンク風になり、2曲目でもボーカルの歌い方が前作までと異なる。都会的な雰囲気があり、バンドサウンドにまとまりがある。

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REMAIN IN LIGHT

1980年。パーカッションが大幅に増え、全体的に呪術的な雰囲気がある。アフリカ系サウンドになったという評価が一般的だ。1980年代のアフリカ支援の先鞭をつけたアルバム。代表作。

 
THE NAME OF THIS BAND IS TALKING HEADS

1982年。邦題「實況録音盤」。2枚組ライブ盤。1回のライブを収録しているのではなく、デビュー時からのライブを集めている。1枚目は1979年まで、2枚目は1980、1981年のライブで、1枚目は4人による演奏、2枚目はギター、キーボード、パーカッションなどにゲストミュージシャンが参加している。

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SPEAKING IN TONGUES

1983年。シンセサイザーとパーカッションを中心とした、短く区切られた音で構成されている。ギターやキーボードもパーカッションのようにリズムの一端を担っている。「バーニング・ダウン・ザ・ハウス」収録。LPの初回盤は特殊ジャケットで、2009年再発売のCDで再現されている。

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LITTLE CREATURES

1985年。基本的なバンドサウンドに戻り、2、3曲でホーンセクションやパーカッションが使われるなじみやすいサウンドとなった。持続音が多くなり、角が立った音はやや減った。コーラスが増えている。

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TRUE STORIES

1986年。トーキング・ヘッズのアルバムでは最もポップなサウンド。同時期にデヴィッド・バーンによる映画も公開されたが、このアルバムはサウンドトラックではないとされている。なじみやすいギター、キーボードが使われ、バンド以外の楽器もバイオリンやアコーディオンなど伝統的な楽器だけだ。「ラジオ・ヘッド」はイギリスのレディオヘッドがバンド名の由来とした曲。「ワイルド・ワイルド・ライフ」収録。

TRUE STORIES

1986年。ジャケットの異なる海外盤。

8
NAKED

1989年。パーカッション、ホーンセクション、南洋系民族楽器を多数使い、アフリカから海洋へ移動したようなサウンドだ。ギターとキーボードによるロックンロールからアフリカ、南洋のリズミカルなサウンドに至る変遷は、先進国が発展途上国を観光する視線そのままだ。アメリカの白人中産階級的視線、すなわち支配階級的なものの見方は、アルバムタイトルにも反映されている。楽器やリズムを、アーティストなりに解釈して取り入れることは、トーキング・ヘッズに限らずどのアーティストでもできることだが、英米のアーティストがやるのは意味が異なってくる。トーキング・ヘッズ、とりわけデヴィッド・バーン自身に起こっている音楽的覚醒のようなものは、欧米の視線からは逃れられなかったという例。11曲で53分弱。

 
POPULAR FAVORITES 1976_1992 SAND IN THE VASELINE

1992年。ベスト盤。2枚組、33曲収録。