STRAWBERRY ALARM CLOCK

  • アメリカのサイケデリック・ロック、ソフトロックのバンド。5、6人編成。現在も活動中。
  • 他の60年代ソフトロックのグループよりもキーボードが活躍し、コーラスよりも楽器演奏を重視する。
  • 代表曲は「インセンス・アンド・ペパーミント」。

1
INCENSE AND PEPPERMINTS

1967年。ギター2人、ベース2人、キーボードを含む6人編成。ボーカルは全員が交代でとる。一般にストロベリー・アラーム・クロックは、サイケデリックなソフトロックにジャンル分けされる。他のソフト・ロックとの違いは、サイケデリックの度合いが大きかったこと。この手のグループはほとんどが1曲2分から3分で終わるが、このバンドはベースが2人いることに加え、デビューアルバムのA面の1曲目が8分もある。それ以外の曲もパーカッション、オルガン、ベースが活躍し、ギターはむしろ目立たない。ドラム・ソロも複数ある。アルバムタイトル曲は全米チャート1位のヒット。

2
WAKE UP...IT'S TOMORROW

1968年。ベースが抜け5人編成。前作よりもポップな曲と、アレンジに凝った曲の2種類がある。オープニング曲の「ナイトメア・オブ・パーカッション」はスピーディーなドラムの上に、間奏でパーカッションがたくさん入る。ドラムとベース以外の3人が同時にパーカッションをやっていると思われる。最後の3曲は「ブラック・バター、パスト」「ブラック・バター、プレゼント」「ブラック・バター、フューチャー」の3部作。コーラスは一般的なソフトロックに近づいた。4曲目は7分弱。それ以外は3分台以下。

3
THE WORLD IN A SEASHELL

1968年。オープニング曲にはストリングスが入り、2曲目にはさらにホーン・セクションが入る。5曲目の「ホーム・スウィート・ホーム」はストリングスとホーン・セクションがメーンのメロディーをとり、アソシエーション並みのコーラスになっている。しかし、そうしたサウンドはA面だけで、B面は従来のパーカッション入りソフトロック。ギターも活躍する。全曲が3分半に満たない。「ブルース・フォー・ア・ヤング・ガール・ゴーン」と「レディ・オブ・ザ・レイク」はキャロル・キング作曲。

4
GOOD MORNING STARSHINE

1969年。ベースとドラムが抜け、ボーカル兼ギターとドラムが加入、ギターがベースに転向。ボーカル兼ギターはほぼ全曲でリード・ボーカルをとる。ボーカルはパワフルで、それに伴ってサウンドもハードになったように聞こえる。オープニングの2曲はサザン・ロックともいえる。「ミス・アトラクション」はオールマン・ブラザーズ・バンドのような演奏。ツイン・ギターとオルガンを中心とした演奏になっているが、途中に従来のポップなソフトロックが挟まれる。アルバムタイトル曲はロック・ミュージカル、「ヘアー」の曲のカバー。「スモール・パッケージ」のエンディングはビーチ・ボーイズの「カリフォルニア・ガール」。このアルバムで解散。リード・ギターはレーナード・スキナードに加入。

 
STRAWBERRY MEANS LOVE

1992年。ベスト盤。タイトルはデビュー盤の収録曲からとっている。

5
WAKE UP WHERE YOU ARE

2012年。