1971年。ギター兼キーボード、ギター兼ベース、ドラム、フルート、バイオリンの5人編成で、ボーカルはギター兼キーボードとギター兼ベースが兼任。オープニング曲は「グランド・ピアノ」とタイトルでピアノから始まるが、キーボードの使用は少なく、バイオリンとフルートが活躍する。アコースティック・ギターも多いので、ドラムのいるフォーク・グループという雰囲気だ。イギリスのバンドなのでフォークやプログレッシブ・ロックなどと好意的なニュアンスで語られ、それが小難しい印象を与えているが、アメリカならカントリー・ロックやサイケデリック・ロックに分類されるサウンド。ビートルズ風のメロディーを持つややマニア向けのバンドというのが一般的な評価。確かにロックサウンドの部分になるとビートルズに近い。「エッセンス・オブ・ポーファリ」「スラーク」はプログレッシブ・ロック。「スラーク」は14分ある。
1972年。ベースが加入し6人編成。アルバムタイトル曲はパート1、パート2があるが、ビーチ・ボーイズ意識したかというようなコーラス。フルートが減ってキーボードがやや増えた。「シラキュース・ジ・エレファント」以外は3、4分でコンパクトな作りになった。長い曲は構成が求められるので軽くはない。
1974年。邦題「山高帽の男」。前作はビートルズっぽさが薄く、言われないと意識しない程度だったが、このアルバムはオープニングからかなりビートルズを思い出す。その後はボードビルを含めたポップなサウンドが続き、いちいちビートルズ風かどうかなどを考えていることが偏狭に思えてくる。長い曲はなくなった。バイオリン、フルートの登場はさらに少なくなっている。一般には名盤とされる。アメリカでは「ピナフォア・デイズ」として発売され191位。
1974年。ギター兼キーボード、フルート、サックス、キーボード、ベース、ドラムという編成で録音。10曲のうち7曲をキーボードが作曲している。前作とあまり変わらないサウンドだが、器楽中心になったような感。1940年代を思わせるアレンジは随所に出てくる。
1976年。ベース、ドラム、キーボードが交代。キーボードはグリーンスレイドのデイブ・ローソンが加入している。オープニング曲はビートルズの「ホールド・ミー・タイト」のカバー。9曲のうち2曲はインストだが、短い語りが入る。いずれもメロトロンが大きく扱われており、プログレッシブ・ロックファンにアピールできる。通常イメージされるロックとして、最後のアルバムが最もオーソドックスなサウンド。
1992年。ライブ盤。
1997年。ライブ盤。
1999年。「ミスター・ミック」のオリジナルに近い形での再発売。
1999年。再結成盤。
1979年。邦題「とどかぬ想い」。スタックリッジのギターとキーボードによるデュオ。メロディー楽器はほとんどキーボードだけで、ボーカルも低音を駆使するニューウェーブ。B面はそれほどニューウェーブ風ではなく、スタックリッジにつながるとは言わないまでもポップだ。
1980年。キーボードとバイオリンが加入し4人編成。ヒット性に富む曲ばかり。「ドローン・アンド・クォータード」はいい曲。「深い仲」は珍しくエレキギターがソロをとる。80年代のクイーンやデュラン・デュランに近いポップ感覚。アルバムタイトル曲はハードロック。全米113位。「永遠の想い」は18位。
1981年。ギターが抜け3人編成。ポップさは控えめで、シンガーソング・ライターがキーボード弾き語りでやるようなサウンド。目新しさがなく、インパクトにも欠ける。
1992年。
2005年。