SKINNY LISTER

  • イギリスの民謡系バンド。
  • 女性ボーカル、男性ボーカル兼ギター、マンドリン、アコーディオン、ベース、ドラムの6人編成。

1
FORGE&FLAGON

2013年。イギリスの民謡系バンドなので、メロディーはアイルランド民謡に近くなっている。ドラムがいないのでロックのような強い拍動の曲はない。バイオリンは「ジョン・カナカ」以外の全曲で使われ、バグパイプ、ホイッスルも曲によって使われる。踊ったり騒いだりする曲は少なく、むしろイギリスのフォークに近い曲が多い。12曲のうち2曲が民謡、残りの10曲のうち9曲をギターが作曲している。

2
DOWN ON DEPTFORD BROADWAY

2014年。ドラムが加入し6人編成。ドラムを本格的に使う曲がアイリッシュロックに近くなるのは致し方ない。ロック化したことによって、これまでのアイリッシュパンクのバンドとの違いを打ち出すのは難しくなるだろう。ただ、ドラムが入った方が人気が出るのは確実なので、どう折り合いを付けるかが課題になる。「ワット・キャン・アイ・セイ」「ボニー・アウェイ」「ザ・ドリーク」は前作のようなドラムがいないときの曲調で、いずれも女性がボーカルをとる曲。

3
DEVIL HEART FIGHT

2016年。オープニング曲の「ウォンテッド」、それに続く「ジョーディー・ラッド」がアップテンポで、前作からさらにロックに近づいている。「ジョーディー・ラッド」のジョーディーはコックニーと同様、方言を使う地域や人、ラッドは粗野な若者を指す。地方在住の下層の人に共感する心性を示している。前作に比べ、ロック寄りのサウンドがさらに強くなったが、アイリッシュパンクと呼べるほどの無軌道性はない。女性ボーカルが衝動性を抑える効果を持っている。