1976年。シングル盤。「アイ・ワナ・ビー・ミー」収録。日本盤CDは1992年発売。
1977年。邦題「勝手にしやがれ!!」。覚えやすいメロディーで、グラム・ロックがハードになったようなサウンド。パンクの代表的バンド、アルバムとして有名。「ボディーズ」のみベースがシド・ヴィシャス。うまいとは言えない演奏、訛りのきついボーカル、直接的な表現や攻撃性は、当時は異例だった。社会的に広く認められた演奏技術、正統な発音、婉曲表現、抑制されたサウンドからは対極とも言えたが、正統性を分かりやすく壊したことで若年層の支持を得た。演奏の未熟さ、聞き取りにくいボーカルにも関わらずアルバムがヒットしたことによって、「演奏が下手でもレコードを出していい」「何をやっても許される」という意識が若者に醸成され、音楽表現あるいはレコード発売でのハードルが大きく下がった。結果的に、ポストパンク、ニューウェーブ、ハードコア等の多様なアーティスト群がデビューできるようになり、このアルバムがポピュラー音楽において巨大な功績を持つことになった。「さらばベルリンの陽」「ボディーズ」「ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン」「アナーキー・イン・ザ・UK」「プリティ・ヴェイカント」「拝啓EMI殿」収録。
1977年。シングル盤。代表曲。
1978年。映画のサウンド・トラック盤。「ジョニー・B・グッド」「カモン・エヴリバディ」「(アイム・ノット・ユア)ステッピング・ストーン」「ロック・アラウンド・ザ・クロック」「恋のピンチ・ヒッター」「マイ・ウェイ」「サムシング・エルス」はカバー。
1979年。邦題「サム・プロダクト」。インタビュー集。曲は入っていない。バック・グラウンド・ミュージックにはセックス・ピストルズ以外の曲も入っている。7曲で41分。日本盤には訳が付いている。
1980年。ベスト盤。
1992年。ベスト盤。メンバーが直接かかわっている点に意義がある。
1993年。セックス・ピストルズの最初の録音のうち2曲と、「グレイト・ロックン・ロール・スウィンドル」収録曲もミックス違いを5曲、ライブ3曲を収録。
1996年。邦題「衝撃!!オリジナル・ピストルズ・ライヴ」。1976年のライブ。ベースはシド・ヴィシャスではなくグレン・マトロック。「ノー・ファン」はイギー・ポップ&ザ・ストゥージズのカバー。
1996年。邦題「勝手に来やがれ!!」。再結成後のライブ。他のアーティストと変わらないライブだが、インパクトがなく、再結成の証明のような存在になっている。