ペリフェリーはギターのミシャ・マンソーを中心とするプログレッシブ・ヘビーメタルバンド。ギター3人の6人編成。アメリカ出身。
2010年。スクリーモのように咆哮型のボーカルと通常のボーカルが使われ、ギターでリズムを強調するサウンド。ギターソロもあり、曲が長いのでプログレッシブ・ヘビーメタルと認識される。ギターのミシャ・マンソーがプログラミングを行い、音の編集もしている。「ライト」の最後や「インソムニア」には、試行的に入れたみたかのような音の編集がみられる。「イカルス・リヴズ」の最後にはペリフェリーを紹介するコメントが入る。「レースカー」は15分超。
2011年。EP盤。9曲収録。通常のボーカルではデビュー盤よりも高い声が出ている。
2012年。多くの曲が5分から6分になった。曲の構成や組み立てに変化はない。ギターソロのためにゲストが3人参加しており、ドリーム・シアターのジョン・ペトルーシも弾いている。最初の曲は「村正」、最後の曲は「正宗」となっており、ともに日本刀の国宝級の銘柄。歌詞は特に関連はない。
2014年。EP盤。7曲収録。3曲はインスト曲。「エクストラニアス」はベースが作曲しているのでベースが目立つ。
2015年。2枚同時に発売されたうちの1枚目。オープニング曲はモグワイにボーカルがついたような曲。2曲目はハードな曲になるが、3曲目以降はコヒード・アンド・カンブリアに近い作風。曲の多くは前後の曲とつながっており、1曲が2部に分かれる曲もあるので曲数は便宜的だ。ドリーム・シアターがこのくらいハードであってほしいというようなサウンドをギター3人、キーボードなしの編成でやっている。キーボードは適宜使われている。
2015年。2枚で80分。2枚に分けたのは1枚ごとに曲調やテーマを変えるためではなく、1枚に収まらなかったからと思わせるような変化のなさだ。デビューしてまだ5年で、アルバムも2枚だけならば、2枚同時発売ができるのも今回だけかもしれない。アルバムや曲の軸足を、サウンドから内容に移したとも言える。求めるものが感覚的な音から文化的な思考になったならば、このアルバム以降サウンド以外の部分で期待が持てる。
2016年。11人の室内合奏団と13人の合唱団が参加。咆哮型のボーカルを基本としながら、プログレッシブ・ヘビーメタルを維持し、合奏団と合唱団で若干の変化を持たせている。見慣れた手法の変化なので、驚きは少ない。
2019年。ベースが抜け5人編成。引き続き合奏と合唱を用い、プログラミングも取り入れている。オープニング曲は17分弱ある。特にいくつかの部分に分かれているわけではないが、もともと曲調の変化が多いプログレッシブ・ヘビーメタルなので、長くしても他の曲と変わらない。歌詞が物語になっているのでその展開に合わせたと言える。キーボード、プログラミングは試行的に入れている。アンサンブルの面でこれまでとは違う方向を見出さなければならない。