1984年。4曲入りシングル。「ジ・アンサー」は9分近くある。「オーヴァーキル」はボーカルの歌い方とベースが目立つサウンドで、アイアン・メイデンのように聞こえる。
1985年。4人編成。アメリカ出身。ボーカルはボビー・ブリッツ・エルズワース、ギターはボビー・ガスタフソン、ベースはD.D.ヴァーニ。スラッシュ・メタルのバンドだが、当時の有名なスラッシュ・メタル・バンドがギターを2人抱えているのに対し、このバンドは1人。アルバムではギターが2人いないと再現できないサウンドになっている。曲によっては部分的にベースが目立つ。「オーヴァーキル」収録。
1987年。ボーカルはアンスラックスのようにメロディーを追い、バックはメタリカのような演奏をする。曲の構成がよくなったのとともに、サウンドも厚みや切れが出てあか抜けたサウンドになった。「デナイ・ザ・クロス」「レッキング・クルー」「オーヴァーキルII(ザ・ナイトメア・コンティニューズ)」収録。
1987年。シングル盤。分かりやすいタイトルとジャケットで有名になり、代表曲になっている。5曲のうち4曲はライブ。現在のCDはさらにライブ3曲、デビュー・シングルの4曲を追加。
1988年。ドラムが交代。もともと長い曲が多いバンドだったが、このアルバムは9曲のうち後半の4曲が6分以上ある。パワフルな曲と、曲調が頻繁に替わる曲があり、このころのスラッシュ・メタルの流行を体現している。
1989年。前作と同路線。ミドルテンポも多い。ベースがいよいよ活躍。初めて10分を超える曲が登場し、8分の曲も2曲ある。
1991年。ギターのボビー・ガスタフソンが抜け、ギターが2人加入。5人編成。80年代中期のスラッシュ・メタルからはやや離れ、オーソドックスなヘビーメタルを取り入れたスラッシュ・メタルとなっている。ギターが2人に増えてもサウンドはそれほど変わらない。「フランケンシュタイン」はエドガー・ウィンター・グループのカバー。
1993年。ドラムが交代。スラッシュ・メタル、ヘビーメタルの大きな衰退に伴い、曲に幅が広がっている。「シェイズ・オブ・グレイ」はオーヴァーキルにしては静かに進行する曲。「スピリチュアル・ヴォイド」はブラック・サバスを思わせる曲。ボーカルは一般的なロックの歌い方と変わらず、サウンドガーデンのクリス・コーネルを思い出させる部分もある。
1994年。パンテラ型ヘビーメタルのサウンド。ベースがギターと同じくらい活躍する。
1995年。ライブ盤。
1996年。「アイ・ヒアー・ブラック」の路線。いわゆるミクスチャー・ロックもあり、「ボールド・フェイス・ペイガン・ストンプ」はボーカルの歌い方が一部ラップ風になっている。多くの曲がハードなロックであることに変わりはない。前作と同じく、流行に合わせたサウンドで、ヘビーメタルやスラッシュ・メタルから離れようとする姿勢はすばらしい。
1997年。90年代以降に流行したロックの型を、ひととおりなぞっている。メガデス、パンテラ、メタリカのようなサウンドになるのは、それらのバンドがヘビーメタルを中心とするハードなロックで好評だったから。しかし、他のバンドの成功を手本にして、それに追従するサウンドを作るよりは、手本にされるサウンドそのものを作った方がいいのではないか。「プロミシズ」はすばらしいバラード。
1999年。サウンドはハードで、特に変化したわけではないが刺激が少ない。「レット・アス・プレイ」はレインボーの「スターゲイザー」を思い出させる。
1999年。過去の日本盤で、ボーナストラックとして収録されていたカバー曲と新録音のカバーを収録した企画盤。イギリスのヘビーメタル、ハードロックと70年代のパンクが多い。12曲のうちブラック・サバスが3曲ある。影響を受けたアーティストばかりであることは間違いない。ベースに特徴があるバンドにしてはアイアン・メイデンがなく、レッド・ツェッペリンもない。異色なのはジェスロ・タルのみ。
2000年。
2002年。ライブ盤。
2003年。ミクスチャー・ロックの路線をやめ、ヘビーメタルのサウンドで統一している。デビュー当時のサウンドに戻っている。
2005年。邦題「レリックス」。前作の路線。サウンドを大きく変えようという意図はないようだ。スラッシュ・メタルでAC/DCのような存在になろうとするかのように変わらない。「オールド・スクール」はパンク。
2007年。
2010年。
2012年。