1989年。4人編成。アメリカ出身。ハードコアに影響を受けたらしいパンク。ハードではないハードコアとも言える。ギターがヘビーメタルのようなサウンドで、整理しないまま勢いで演奏している。ハードコアを勘違いしている印象だ。10曲で28分。日本盤は2002年に発売。
1992年。ハードコアの勢いを残したままメロディアスになった。コーラスもつくが、安定感よりも勢いを優先している。「スマッシュ」ヒット後に全米14位。
1994年。ハードコアから離れ、メロディアスなパンクの代表的なバンドとして有名になったアルバム。曲が覚えやすくなり、普遍性が高くなった。日本ではグリーン・デイとオフスプリングがいわゆるメロディック・パンクのブームを牽引するバンドとなった。日本ではパンクだと推察されるようなジャンル名で呼ばれているが、グリーン・デイとともに、まぎれもなく新しいロックを創始している。「カム・アウト・アンド・プレイ」「セルフ・エスティーム」収録。全米4位、600万枚。
1997年。メロディアスさに加え、ヘビーメタル並みのギターとサウンドの厚さがつき、曲が格段に向上した。特に「ザ・ミーニング・オブ・ライフ」「ゴーン・アウェイ」などは同時代のハードロック、ヘビーメタルと比べても上位に入る。傑作。全米9位。
1997年。シングル盤。「スマッシュ・イット・アップ」はライブ。
1998年。前作よりバラエティに富み、ポップさが広がった。ヘビーメタル風のギターは減っている。「プリティ・フライ(フォー・ア・ホワイト・ガイ)」は強力な印象を残すサビを持ち、メロディック・パンクで最も有名な曲となった。「フィーリングス」はモーリス・アルバートのカバーで、日本ではハイ・ファイ・セットのカバーが有名。最後の曲は8分。「ザ・キッズ・アーント・オールライト」収録。全米2位、400万枚。
2000年。「イクスネイ・オブ・ジ・オンブレ」と「アメリカーナ」の路線。ハードロックの曲はひたすらかっこよく、「カム・アウト・スウィンギング」「ダミット!アイ・チェンジド・アゲイン」などは、同時代のハードロックのバンドでなぜできないのかと思うほどだ。オープニングの4秒のイントロはビーチ・ボーイズのマイク・ラブ、「オリジナル・プランクスター」はウォーの「ロー・ライダー」、「スペシャル・デリヴァリー」はブルー・スウェードの「ウガ・チャカ」をサンプリング。全米9位。
2003年。ドラムが抜け3人編成。前作の路線。「ヒット!ザット」はシンセサイザーによる演奏。「ワースト・ハングオゥヴァー・エヴァー」はホーン・セクションが入ったスカ。最後の曲と、日本盤ボーナストラックは蛇足だった。カバーのような曲もなし。
2003年。邦題「ヒット!ザット」。シングル盤。「ダ・フィ」は1分半のハードコア。バージョン違いの「ヒット!ザット」はマーチング・バンドの演奏によるインスト。
2004年。邦題「(キャント・ゲッマイ)ヘッド・アラウンヂュー」。「ヒット!ザット」「カム・アウト・アンド・プレイ」「ガッタ・ゲット・アウェイ」のライブ収録。
2005年。ベスト盤。
2008年。イントロがなく、オープニング曲は比較的まじめなロック。途中でテンポが変わり、コーラスでつないだあと元のテンポに戻る。2曲目以降はSUM41のようなハードロック型メロディック・パンクが続く。明るめの曲は「ナッシングタウン」「レッツ・ヒア・イット・フォー・ロックボトム」になるが、かつてのような、バカになりきった、というイメージではない。そうした曲があればオフスプリングだと確認できる、という状況から脱しようとしている。
2012年。前作の路線。「クルージング・カリフォルニア(パンピン・イン・マイ・トランク)」は「ヒット!ザット」のようなポップな曲だが、ふざけた雰囲気ではない。「オーシー・ガンズ」はスクラッチとマリアッチを取り入れている。ポップ・パンクではなくメロディック・パンク。ジャケットも意味あるメッセージを感じさせる。若い頃のような面白半分の曲を、メンバー自身が望んでいないのかもしれない。