1994年。ザ・ノトーリアスB.I.G.は巨体のヒップホップ・アーティスト。ニューヨーク出身。90年代中期、ニューヨークを中心とする東海岸ハードコア・ラップと、ロサンゼルスを中心とする西海岸ハードコア・ラップが対抗心を燃やしていたときに、ロサンゼルスのトゥパックとニューヨークのザ・ノトーリアスB.I.G.が射殺される。このアルバムはザ・ノトーリアスB.I.G.が生前に出した唯一のアルバムで、ギャングスタ・ラップの代表的な作品となっている。アイザック・ヘイズやアイズレー・ブラザーズ、クール&ザ・ギャングなど、有名アーティストをサンプリングしているが、サンプリングを含む曲は少ない。共演しているアーティストも少なく、ザ・ノトーリアスB.I.G.と、プロデューサーのショーン・パフィ・コムズの関わり方が大きい。ラップはそれほどなめらかではなく、勢いのある歌い方ではない。銃声が多いのも特徴で、一般のファンのイメージを悪くしている。サウンドはやや暗め。「ジューシー」「ビッグ・ポッパ」収録。
1997年。死後約15日後に発売された2枚組アルバム。ヒップホップで1000万枚以上売れたアルバムは6枚あり、「ライフ・アフター・デス」はその一つだ。前作に続き銃声がよく出てくる。サウンドも暗め。パフ・ダディ、ボーン・サグスン・ハーモニー、リル・キムらが共演している。「プレヤ・ヘイター」はデルフォニックスと共演しているようなサンプリング。ボーン・サグスン・ハーモニーが参加している「ノトーリアス・サグス」はコーラスと高速ラップが両方聞ける。「ヒプノタイズ」「モー・マネー・モー・プロブレムス」収録。
1999年。ザ・ノトーリアスB.I.G.の死後、未発表曲に多数のアーティストがボーカルを付け加えた企画盤。「アイフ・アフター・デス」とは異なり、ザ・ノトーリアスB.I.G.はこのアルバムの制作を想定していない。
2005年。ザ・ノトーリアスB.I.G.の過去3枚のアルバムに収録されている曲にヒップホップ・アーティストがボーカルを加え、デュエットしているように編曲している。アルバム未収録曲を使っている曲もある。
2007年。ベスト盤。