1979年。邦題「真夏の夜の夢」。女性ボーカルのスティーヴィー・ラングとクリス・トンプソンがそれぞれリードボー-カルをとる。クリス・トンプソンがリードボーカルをとるときはスティーヴィー・ラングが効果的なコーラスをつけている。9曲のうちクリス・トンプソンが作曲に関わっているのが4曲で、他の5曲はカバー曲。女性ボーカルが力強く、キーボードはピアノが多いので70年代後半のジェファーソン・スターシップを思わせる。オープニング曲の「ホット・サマー・ナイト」やその次の「コールド・ウィンド・アクロス・マイ・ハート」は適度なドラマチックさがあるが、メンバーの作曲ではないのが難点。日本盤にはボーナストラックとしてクリス・トンプソンの「幸せのかけら」が収録されており、演奏はナイト。
1980年。ドラム、キーボードが交代。ギター中心のアップテンポな曲が増えた。クリス・トンプソンの作曲も7曲に増えている。クリス・トンプソンとスティーヴィー・ラングのボーカルがほぼ交互に出てくるが、スティーヴィー・ラングの力強いボーカルを生かし切れなかった。クリス・トンプソンはバックバンドに引き下がり、全曲をスティーヴィー・ラングが引き立つ曲にすべきだったか。