NELSON

  • アメリカのハードロックバンド。6人編成。中心人物のネルソン兄弟は60年代のカントリー歌手リッキー・ネルソンの双子の息子。
  • 父はアイドル歌手で85年に飛行機事故死。ネルソン兄弟も圧倒的に有利な風貌でアイドル的人気を得た。
  • デビュー当初はメロディアスなハードロックだったが、2枚目が5年後で時代が変わっており、持続的な人気は獲得できなかった。

1
AFTER THE RAIN

1990年。ダム・ヤンキースよりも爽快なアメリカン・ハードロック。キーボードを含む6人編成バンドで、ギターは3人いる。そのうちの1人は元リトル・リバー・バンド、ドラムは元ヴィニー・ヴィンセント・インヴェイジョン。マシュー・ネルソンとガナー・ネルソンのダブル・ボーカルで、ほとんどの曲がヒット性のある覚えやすいメロディー。アルバム・タイトル曲のほか、「オンリー・タイム・ウィル・テル」「モア・ザン・エヴァー」がヒット。「ラヴ・アンド・アフェクション」は全米1位。「オンリー・タイム・ウィル・テル」はバッド・イングリッシュの「ホエン・アイ・シー・ユー・スマイル」のあとリーバイスのCMに使われた。マシュー・ネルソンとガナー・ネルソンは、60年代に活躍した歌手、リッキー・ネルソンの息子。全米17位、200万枚。「ラヴ・アンド・アフェクション」は1位、「アフター・ザ・レイン」は6位、「モア・ザン・エヴァー」は16位、「オンリー・タイム・ウィル・テル」は28位。

 
ライヴ・アンド・アコースティック

1991年。シングル盤。「トゥー・メニー・ドリームス」のアルバム・バージョンは日本でCMに使われた曲。「ラヴ・アンド・アフェクション」のアコースティック・バージョン、「モア・ザン・エヴァー」の歓声入りライブと歓声なしのライブを収録。このシングルの英語タイトルは、それらしきものが書かれていない。

 
WON'T WALK AWAY

1995年。邦題「永遠の想い」。シングル盤。極めてヒット性の高い曲。2曲ともアルバム収録曲。

2
BECAUSE THEY CAN

1995年。アコースティック・ギターの比重が大きくなった。イーグルスのティモシー・B・シュミット、ドン・フェルダー、ドゥービー・ブラザーズのジェフ・バクスターといったウェスト・コースト系有名アーティストが参加しているからか。その中で、シングル・カットされた「永遠の想い」だけが前作のようなアメリカン・ハード・ロック路線。

3
IMAGINATOR

1996年。テレビの影響力をテーマにしたコンセプト盤。実質10曲で、曲間にSEが7曲入る。ライオットの「プリヴィリッジ・オフ・パワー」と同じ手法。レコーディング時期が「アフター・ザ・レイン」のあと、かつ「ビコーズ・ゼイ・キャン」の前。サウンドは「アフター・ザ・レイン」よりハードなハードロック。きらびやかさは控えめ。「アクション」はスウィートのカバー。

4
THE SILENCE IS BROKEN

1997年。「アフター・ザ・レイン」のようなきちんと計算された作りではなく、自然な感じを出している。「アフター・ザ・レイン」と「ビコーズ・ゼイ・キャン」の中間をいく音。

BROTHER HARMONY/THE NELSONS

1998年。インターネット上で販売されているネルソンズ名義のカントリー・アルバム。

5
LIFE

1999年。前作と同路線。やはりカントリーを音楽的背景に持つアメリカ人らしく、エレキ・ギターとアコースティック・ギターを同時に使ってウェスト・コースト風の音を出している。

LIKE FATHER,LIKE SONS

2000年。マシュー・ネルソンとガナー・ネルソンの父であるカントリー歌手、リッキー・ネルソンのカバー集。

6
LIGHTNING STRIKES TWICE

2011年。カントリーではないアルバム。エレキギターがほとんどで、コーラスも厚いので1990年ごろのサウンドを再現したと言える。UFOの「ドクター・ドクター」のイントロを思わせる曲、シン・リジーのようなギター・ハーモニーの曲があり、ハードロックとして聞くことができる。