2006年。イギリスのバンドによくみられる、あまり楽器の音を重ねないで、少しひねったポップなロック。ギターの父が若い頃に主流だったロックの影響を受けている。キーボードは古風なシンセサイザーやメロトロンらしき音も使われる。アメリカのバンドにはない大人っぽさと、あまのじゃくのような若さが同居している。
2008年。1980年代風のきらびやかさをまとったポップなロックになった。シンセサイザーの弾き方は70年代から80年代を引き継いでいる。全体的に高めの音になり、若々しい。「ヤング・ラヴ」は女性ボーカルが参加する。「トゥー・ドアーズ・ダウン」は最もきらびやかな曲。エレクトロニクスを使ったとしても、2000年代の踊りやすいロックとして評価されるだろう。
2010年。プロデューサーがクリス・トーマスになり、中音域に厚いサウンドになっている。曲ごとに概ねサウンドが一定しており、前半の音が曲の最後まで続くことが多い。「メイキング・デンズ」にあった曲の途中でのサウンド転換、繊細な表現は少なくなった。これまで出最もポップ。
2012年。アコースティックギターやオルガン等と使い、古風な音になった。コーラスを曲の構造物として用いるようになり、機械に頼ることが少ない。ジャケットの写真はアメリカ、テキサス州の形。このアルバムはテキサスで録音している。「ユー・ハッド・ミー・アット・ハロー」は70年代のアメリカのような、「ザ・ナッシング」もフォークグループのようなサウンド。「テイク・ミー・ホエア・ザ・ローゼズ・グロウ」は女性ボーカルが参加する。