2002年。マイ・ケミカル・ロマンスはギター2人の5人編成。アメリカ出身。ボーカルが絶叫するスクリーモのバンド。オープニング曲の「ロマンス」はアコースティックギター独奏の「禁じられた遊び」。2曲目以降がスクリーモとなるが、勢いはあるものの、ボーカルが闇雲に叫んでいるように聞こえる。可能性はあるが、埋もれてしまっても致し方ないとも感じられる。日本盤は2009年発売。
2004年。邦題「スウィート・リヴェンジ」。曲に緩急や音数のめりはりがつき、メロディーがよくなった。ボーカルに表現力が付き、スクリーモのバンドとして一気に頭角を現している。ギターは多分にヘビーメタルのサウンドに近い。「アイム・ノット・オーケイ」「サンキュー・フォー・ザ・ヴェノム」「ヘレナ」収録。ボーナストラックの「ベリー・ミー・イン・ブラック」は「トゥ・ジ・エンド」のタイトル違い。13曲で40分弱。
2006年。CD1枚、DVD2枚の企画盤。ライブ、デモ・バージョン、未発表曲など収録。
2006年。アルバム発売前に「ウェルカム・トゥ・ザ・ブラック・パレード」が公開され、ピアノで始まるクイーンのようなサウンドで注目度が大きく上がった。ピアノのほかストリングス、キーボードを多くの曲に使い、スクリーモのバンドからロックバンドに昇格したようなサウンドとなっている。コンセプト盤として作られているが、コンセプトがなくても十分に高品質で、2000年代の名盤としてずっと言及されるであろうアルバムだ。
2007年。ライブ5曲、アルバム未収録曲2曲の企画盤。
2008年。ライブ盤。
2010年。オープニング曲はラジオのDJのようなしゃべりで、2曲目の「ナナナ」が実質のオープニング曲。「ザ・ブラック・パレード」の構成力を引き継いだまま、ポップで聞きやすくしたサウンドだ。キーボードやストリングスは使われているのが当たり前になっている。スクリーモの要素はほとんどなくなり、スクリーモの視点で聞くことが無意味になった。「パーティー・ポイズン」は日本人らしき女性が日本語で背景音を入れている。