1999年。ギター2人の5人組。物語があって、それに沿って曲が進んでいく。アップテンポのハードな曲は少なく、短調でドラマチックに仕上がる曲が多い。キーボードもふんだんに使っている。ボーカルはやや線が細い。戦争と天然資源の枯渇で生き残った人が平和で自由な世界を新たに創造するという話だが、エンディング曲が華やかで感動的に終わらないのは、聞き手に向けて「君たちは自分の生活の未来を考えたことがあるか、他人に対する思いやりの心はあるか」と問いかけ、英雄譚になっていないからである。
2000年。オープニング曲のイントロは、前作のエンディング曲のフェード・アウトするメロディーと同じだ。したがって、アルバムを聞き始めたとたんに前作の延長であることが分かる。物語の舞台を中世中米に置いているようだ。ジャケットはアステカ文明の「太陽のピラミッド」。人間の心の中には欲や快楽や浪費など、堕落と不幸をもたらす芽があり、我々は常にその芽が大きくなっていくのを防いで「悪」を変革しなければならないという話。キーボードがギターと同じくらいの地位を占めている。ヘヴンズ・ゲイトのトーマス・リトケが参加。
2003年。キーボードが加入し、6人編成となった。曲の多くがアップテンポとなり、キーボードが曲のほとんどの部分で響いている。キーボードはオーケストラを模した音ばかりではないのでそれほど重厚なアレンジには聞こえない。「ハウ・ザ・ジプシー・ワズ・ボーン」は70年代ドイツの女性ボーカルのハードロックバンド、フランピーのカバー。この曲のボーカルはレイジのピ-ヴィー・ワグナー。このほか2曲でハロウィン、マスタープランのギター、ローランド・グラポウが参加している。「オール・アバブ・ザ・アトモスフィア」のバイオリンのメロディーは「テンプル・オブ・トゥー・サンズ」の「フラッグ・オブ・ライフ」のメロディーと同じ。8分半の「ウェイ・オブ・ザ・ワールド」はハロウィンの「ミスター・トーチャー」をドラマチックにした感じ。
2004年。このバンドはスピーディーな曲をやろうとしているわけではないのでドラムセットはシンプルだ。したがってそうした曲を求めるのは適当ではないが、それなら別のアピールをはっきり出すべきだ。ボーカルはやや細い。ハロウィン、マスタープランのローランド・グラポウが参加。
2006年。
2009年。
2012年。