1980年。キーボードを含む5人編成。カナダ出身。ボーカルとギターが中心で、ロックン・ロールを基調とするハードロックをやっている。ボーカルのマイク・レノはモキシーの元メンバー。キーボードはギターよりも目立つくらいにメロディーを主導し、明るめの曲を引っ張っている。プロデューサーはブルース・フェアバーンで、エンジニアがボブ・ロックというのは豪華だ。サウンドも想像通りになっている。「ターン・ミー・ルース」収録。全米13位、200万枚。「今夜は燃えよう」は55位、「ターン・ミー・ルース」は35位。
1981年。前作も新人にしては大きなヒットとなったが、このアルバムも大ヒット。特にオープニング曲の「それ行け!ウィークエンド」は毎週金曜日にラジオでかかる定番の曲となるほどだった。代表作。「ギャングス・イン・ザ・ストリート」「ラッキー・ワンズ」「テイク・ミー・トゥ・ザ・トップ」収録。全米7位、400万枚。「それ行け!ウィークエンド」は29位、「イッツ・オーヴァー」は26位。
1983年。邦題「ホット・ガールズ」。前作と同路線。一般的にはデビューからの2作が代表的なアルバムとなっているので、このアルバムはそれほど陽が当たらないが、曲もサウンドも明るめのハードロックを継承している。全米7位、200万枚。「ホット・ガールズ」は11位、「ブロークン・ハート」は34位。
1985年。邦題「ラビング・エヴリ・ミニット」。初めてメンバー以外の曲を取り入れた。オープニング曲の「ラヴィング・エヴリ・ミニット」はプロデューサーで有名なロバート・ジョン・マット・ランジの作曲。「デンジャラス」はブライアン・アダムス作曲、「ディス・クッド・ビー・ザ・ナイト」はジャーニーのキーボードのジョナサン・ケインとメンバーが共作している。本格的なバラードも2曲入り、プロデューサーもブルース・フェアバーンではなくトム・アロムで、80年代前半のジューダス・プリーストを担当した人。前作までとは明らかに異なるサウンドで、「トゥ・マッチ・トゥ・スーン」「リード・ア・ダブル・ライフ」「ビュレット・イン・ザ・チェンバー」はキーボードがディスコ調。ナイト・レンジャーの「シークレット・オブ・マイ・サクセス」のようなサウンドだ。ブラックン・ブルーのボーカルのジェイミー・セント・ジェイムスとギターのトミー・セイヤーがコーラスで参加。「デスティネイション・ハートブレイク」収録。全米13位、200万枚。「ラビング・エヴリ・ミニット」は9位、「デンジャラス」は65位、「ディス・クッド・ビー・ザ・ナイト」は10位、「リード・ア・ダブル・ライフ」は68位。
1987年。揺り戻しでハードロックに傾いたが、「ホームタウン・ヒーロー」などはポップさを持っている。オープニング曲の「ノトーリアス」はボン・ジョヴィのジョン・ボン・ジョヴィとリッチー・サンボラがメンバーと共作。再びブルース・フェアバーンがプロデュース。全米42位。「ノトーリアス」は38位。
1989年。新曲3曲を含むベスト盤。全米189位。「トゥー・ホット」は84位。
1994年。ベスト盤。
1997年。邦題「シックス」。再結成。キーボードのみオリジナル・メンバーではないが、オリジナル・メンバーのダグ・ジョンソンも参加している。アメリカ、カナダのバンドらしく、年がたつとアコースティック・ギターの曲が増え、ミドルテンポも多くなっている。間奏にブルー・グラスのバイオリンが入る曲もある。80年代のような若さがあふれる曲は抑えられている。「グッドバイ・エンジェル」はカナダのダブル・ディーラーのボーカル、デビッド・スティールとギターのギトロスが作曲。ダブル・ディーラーはロックン・ロールのバンドだが、デビッド・スティールはアナイアレーターの「セット・ザ・ワールド・オン・ファイア」に参加したことがある。2000にベースが事故死。
2001年。ライブ盤。
1989年。ラヴァーボーイのギター、ポール・ディーンのソロ・アルバム。ポール・ディーンはボーカル、ギター、ベースを担当、ドラムとキーボードをチリワックのブライアン・マクレオドが演奏している。ギター中心のサウンドで、キーボードはあまり出てこない。オープニング曲の「ソード・アンド・ストーン」はデスモンド・チャイルド、キッスのポール・スタンレー、ブルース・キューリックが作曲、「ドロー・ザ・ライン」はブライアン・アダムスらが作曲、「アンダー・ザ・ガン」はポール・ディーン、ラヴァーボーイのマイク・レノ、ボン・ジョヴィのジョン・ボン・ジョヴィ、リッチー・サンボラが作曲。「アンダー・ザ・ガン」のブルース・ハープはジョン・ボン・ジョヴィが演奏している。ポール・ディーンのボーカルは中域の声で、声域はそれほど広くない。全米195位。
1993年。ラヴァーボーイのボーカル、マイク・レノのグループ。
2003年。マイク・レノのソロ・アルバム。
2001年。ラヴァーボーイのキーボード、ダグ・ジョンソンのバンド。キーボード、ボーカル、ギターの3人編成。ベースとドラムはゲスト・ミュージシャンだという。ダグ・ジョンストンが作曲し、プロデュースもしている。ラヴァーボーイに近いサウンドで、キーボードの音は一般的な音を使っている。ボーカルは力がある。