ロードはニュージーランド生まれのシンガー・ソングライター。1996年生まれ。「ロイヤルズ」のメッセージ性で若年層を中心に広く支持を得ている。
2013年。シングル盤。ポップス、ヒップホップを中心とする大衆文化、特に資本主義自由経済が行き過ぎた結果としての高所得層の生活を批判しており、若年層のみならず知識人層からも評価された。同時収録の「ブラヴァド」はフローレンス・アンド・ザ・マシーンのフローレンス・ウェルチに似たボーカルが聞ける。
2013年。作曲とボーカルをロードが行い、エレクトロニクスを中心とする演奏をプロデューサーが1人で行っている。物質的豊かさよりも精神的成熟を重視する「ロイヤルズ」がヒットしている。シンガー・ソングライターがエレクトロニクスを使っているような雰囲気で、明るさや快活さはないが暗いというわけでもない。ジェイムス・ブレイクに近いが、ジェイムス・ブレイクよりも芯の強さがある。「ロイヤルズ」は社会全体に通用する訴えを提起しているため、上位層や意識的中間層から大きな支持を得た。「ロイヤルズ」は抑制的な電子音で演奏されており、歌詞のメッセージ性と一致している。日本盤は2014年発売。
2017年。女性コーラス、ホーンセクション、ピアノなど、聞き慣れた音を多用している。プロデューサーが変わり、作曲もロードとプロデューサーによる共作が多い。ジェイムス・ブレイクのようなやや陰鬱な曲もあるが、前作ではみられなかった「グリーン・ライト」「スーパーカット」のような前向きな曲も入っている。シンセサイザー等で代用しているとはいえ、伝統的な音を取り入れ、前向きな曲も入ったことが安心感を生む。聞き手は大きく広がるとみられる。