JENNIFER LOPEZ

  • アメリカの女性歌手。1969年生まれ。
  • 代表作の「J.Lo」はリミックス盤がヒットしたことによって売れた珍しい例。
  • プエルトリコ系であるためスペイン語のアルバムも出している。

 
IF YOU HAD MY LOVE

1999年。邦題「マイ・ラヴ」。シングル盤。ジェニファー・ロペスはアメリカ・ニューヨーク出身の女優兼歌手。プエルトリコ系。「マイ・ラヴ」はアルバムと異なるバージョンが5曲収録されている。

 1
ON THE 6

1999年。中米風サウンドとダンス音楽とポップスが混ざったようなサウンド。プエルトリコ系であることと関連があるのは明らかで、パーカッション、スパニッシュ・ギターがよく出てくる。ボーカルはごく普通で、歌唱力で聞かせるタイプではない。「フィーリン・ソー・グッド」はヒップホップのショーン・パフィ・コムズが作曲とプロデュースにかかわっている。「レッツ・ゲット・ラウド」はグロリア・エステファンが作曲。ボーナストラックの「マホガニーのテーマ」はダイアナ・ロスのカバー。全米8位、300万枚。

2
J.LO

2001年。ダンスの要素が大きくなり、相対的にポップスの割合が減っている。ダンス音楽の合間にラテン風の曲が挟まる。ラテン・サウンドはもともとダンス音楽としての要素も持ち合わせているため、アルバム全体の方向が明確になった。女性の求心力が大きく上がったと思われる。かっこよさを前面に出したジャケットも奏功した。全米1位、400万枚。

 
LOVE DON'T COST A THING

2001年。シングル盤。「オン・ザ・6・メガミックス」は3曲メドレー。

 
J TO THE L-O!:THE REMIXIES

2002年。リミックス盤。「オン・ザ・6」から4曲、「J.LO」から6曲をリミックス。「アライヴ」は新曲のバラード。全米1位、100万枚。

3
THIS IS ME...THEN

2002年。ダンス音楽からヒップホップに近くなり、落ち着いた曲も入る。「アゲイン」から「アイヴ・ビーン・シンキン」までの3曲は70年代後半の女性歌手のようなサウンド。「ザ・ワン」はスタイリスティックスの「ユー・アー・エヴリシング」のメロディーを使用。その前の曲の「アイム・グラッド」も使用しているように聞こえるが表記なし。「ベイビー・アイ・ラヴ・ユー!」はフェランテ&タイシャーの「真夜中のカーボーイ」のメロディーを使用している。全米2位、200万枚。

 
JENNY FROM THE BLOCK

2002年。シングル盤。

 
THE REEL ME

2004年。日本のみの企画盤。

4
REBIRTH

2005年。ボーカルがダイアナ・ロスに近くなった。サウンドに空間が多く、ヒップホップがベースにある。ジェニファー・ロペスのボーカルはラップではないので、ヒップホップ・ソウルだとも言えるが、そうなると他のヒップホップ・ソウルのアーティストと比較した場合、秀でているところを見出しにくい。「スティル・アラウンド」「アイ、ラヴ」「(キャント・ビリーヴ)デイス・イズ・ミー」はダイアナ・ロス路線。全米2位、100万枚。

COMO AMA UNA MUJER

2007年。邦題「ジェニファーの愛の11カ条~コモ・アーマ・ウナ・ムヘール」。スペイン語によるアルバム。全米10位。

5
BRAVE

2007年。「J.LO」以来のダンス寄りサウンドで、曲調も明るめだ。ストリングスを多用する。オープニング曲からアップテンポ。「ホールド・イット・ドント・ドロップ・イット」「ドゥ・イット・ウェル」はホーン・セクションも使い、バックの演奏が派手だ。6曲目の「ネヴァー・ゴナ・ギヴ・アップ」でやっと落ち着いた曲がくる。ラテン風の曲はこれまでより少ない。「ジェニファーの愛の11カ条~コモ・アーマ・ウナ・ムヘール」を出したので、不要と判断したとも言える。「ブレイヴ」というアルバムタイトルがサウンドの傾向を表している。デビュー以来サウンドが一貫しないので、女優としてのファンしか獲得できていない。12曲で44分。全米12位。

6
LOVE?

2011年。レディー・ガガを意識したかしなかったかに関わらず比較されるであろうサウンドだ。レディー・ガガ、ビヨンセとともに体が軽くなるエレクトロ・ポップの代表的アルバムになるだろう。ストリングスやエレキギターはあまり使われていない。「ヒプノティコ」はレディー・ガガが作曲に参加している。「エヴリバディーズ・ガール」はドラムを使ったような曲。「インヴェイディング・マイ・マインド」はアップテンポで熱い。