1967年。邦題「ファースト・レコーディング」。ジャニス・ジョプリンがボーカルで、ギター2人の5人編成。10曲入りだが一曲が2分なので計24分。数曲でギターもボーカルをとっている。ジャニス・ジョプリンのボーカルはとてもよく通る声で、表現力に富む。ブルースを基調としているので、バックの演奏はシンプル。全米60位、「ダウン・オン・ミー」は43位。「コール・オン・ミー」「クー・クー」収録。
1968年。邦題「チープ・スリル」。1年足らずでサウンドが大きく変貌し、当時としては一流のボーカルを擁するハードロックバンドになった。ジャニス・ジョプリンのボーカルの表現力はすさまじく、ソウル歌手とも対等に渡り合える。「サマータイム」「心のカケラ」「ボールとチェーン」は有名。曲も全曲が4分以上となり、「ボールとチェーン」は9分半。67年のサイケデリック・ブーム、68年のフラワー・ムーブメントの中心的バンド。傑作。全米1位。
1969年。邦題「コズミック・ブルースを歌う」。ジャニス・ジョプリンはビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニーを脱退し、新たにバンドを結成、ホーン・セクション3人、オルガンを含む8人編成のバンドになった。したがって、バックのサウンドはリズム&ブルースやソウルに近くなった。日本盤リマスター盤にはウッドストックの「サマータイム」と「心のカケラ」が収録されており、そのあとに記載のないトラックがある。全米5位。「クライ・ベイビー」は42位、「コズミック・ブルース」は41位
1971年。ジャニス・ジョプリンは前年に死亡。死後に発売され全米1位、400万枚。70年代女性ソロ歌手としては、キャロル・キングの「つづれおり」と双璧をなす大ヒット作。ソロなのでジャニス・ジョプリンのボーカルが前面に出てきているが、今までも十分インパクトのあるボーカルだったので、さほどサウンドに変わりはない。「チープ・スリル」をややおとなしくしたというか、カドをやわらかくした感じ。「ジャニスの祈り」は代表曲。「ミー・アンド・ボビー・マギー」は全米1位、「愛は生きているうちに」は78位。
1972年。ライブ盤。アナログは2枚組で、1枚目はビッグ・ブラザー・アンド・ザ・ホールディング・カンパニー、2枚目はフル・ティルト・ブギー・バンド。全米4位。「心のカケラ」は全米12位。
1973年。ベスト盤。700万枚。
1975年。邦題「伝説のロック・クイーン」。映画「ジャニス」のサウンドトラック。
1982年。邦題「白鳥の歌」。
1993年。3枚組ボックスセット。
1995年。邦題「18の祈り」。ウッドストックの未発表ライブ2曲を含むベスト盤。
1998年。ライブ盤。