HURTS

ハーツはイギリスの男性デュオ。ボーカルとプログラミング兼キーボード兼ギター。

1
HAPPINESS

2010年。シンセサイザーによる暗めのポップス。暗鬱というよりも哀感が大きい。暗めの曲によく使われるストリングス様の持続音、深めの残響を多用する。曲によってはギターやドラムの音も聞こえてくる。「サンデイ」「ベター・ザン・ラヴ」はアップテンポ。日本盤は全曲に日本語の副題がついている。「ワンダフル・ライフ」「ステイ」収録。

2
EXILE

2013年。邦題「エグザイル~孤高」。各曲はラブソングやコミュニケーションの問題を扱っているが、アルバム全体は宗教性を帯びている。「マーシー」「サムバディ・トゥ・ダイ・フォー」「ミラクル」は聖書を思わせ、アルバムのテーマが受難と救済であることを暗に示している。アルバムタイトル曲はレディオヘッドのような曲。音が割れるような不協和音をはじめとして、ドラムの強い打突音、全体的な音の強弱があり、ドラマチックさが出ている。

3
SURRENDER

2015年。シンセサイザーポップからEDMに近くなり、ボーカルは抑制せずにはっきり歌う。シンセサイザー中心のグループがEDMのサウンドに関心を示すのは理解できるが、「ハピネス」「エグザイル~孤高」でヒットさせたドラマチックなシンセサイザーのポップスを縮小させる必要はない。曲の幅を広げようとする挑戦とみることもでき、否定的評価にはならない。曲を盛り上げるために多くの曲でコーラスがつき、デビュー時の内面の吐露という雰囲気も薄れている。

4
DESIRE

2017年。