2004年。ギター2人の5人編成。ブラジル出身。1曲目は2分程度のイントロ。このバンドが他のバンドを大きく引き離している点はボーカルの歌唱力、いわゆるジャーマンメタル風サウンドの完成度だろう。ボーカルはノクターナル・ライツのような力があり、ロスト・ホライゾンに匹敵する声の高さがある。安定性もある。ベースの技量も高い。アイアン・セイヴィアーのピート・シールクが制作にかかわっているので、曲調もアイアン・セイヴィアーに近い。デビュー盤としてはとても高レベルだ。ヨーロッパのバンドにありがちなクラシックのメロディーをまったく使わなかったのも好印象だ。
2008年。ドラムが交代。ヘビーメタルは変化しないことを好意的に評価するジャンルであり、その意味においては十分な質を持ったアルバムである。曲がやや長くなったので、展開は多少多くなっただろう。「コンセプト」を取り入れると何やら高尚なイメージがつきまとうが、潔く一般的なヘビーメタルで完結した方がうまくまとまるのではないか。
2011年。ベースが交代。音の数を詰め込んだ高品質なヘビーメタル。キーボードを使わず、プログレッシブやメロディックといった冠のつかないヘビーメタルでは、ヨーロッパを含めてもトップクラスの質がある。ベースも活躍する。