1987年。ギター2人の5人編成。アメリカ、サンフランシスコ出身。曲の多くをギターのリー・アルタスとダグ・ピアシーが作曲している。このころサンフランシスコ周辺から登場したスラッシュ・メタル・バンドのひとつで、「ベイアリア・クランチ」の代表的バンドとしてラーズ・ロキット、エクソダスとともに名前が挙げられる。短く刻むギター、前のめりのリズム、明確なギターソロなど、スラッシュ・メタルの基本的な要素を押さえたサウンド。アルバムタイトル曲が代表曲で、ジャーマン・メタルを思わせるギターソロは、スラッシュ・メタルとしては抜け出ている。ボーカルが弱い。「セット・ミー・フリー」はスウィートのカバー。
1991年。ベースが抜け、ドラムが交代。ベース不在の4人編成。ベースはゲスト・ミュージシャンが弾いている。10曲のうち6曲はリー・アルタスとボーカルのデイヴィッド・ホワイト・ゴドフレイが共作している。メタリカの「メタル・ジャスティス」のようなサウンドで、バスドラムの音が乾いている。このころのスラッシュ・メタルは速さによる過激さから離れ、雰囲気的な重さにを重視していた。このアルバムも前半はそれに近いサウンドで、7分から9分ある。それでも最後の2曲はスピーディーだ。ボーカルの歌唱力が上がり、アンスラックスのジョーイ・ベラドナに似てきた。「キル・ザ・キング」はレインボーのカバー。
2009年。ベースが加入し、ギターのダグ・ピアシーが交代。5人編成。これまでで最もハードで、いわゆるベイエリア・クランチのサウンド。ボーカルのデイヴィッド・ホワイトが楽器陣に負けない歌唱力をつけた。1曲平均6分以上なので突進する曲は少ないが、ヘビーメタルのアルバムとしては高品質だ。「レッド・ティアーズ・オブ・ディスグレイス」はラビリンスの「タイム・ハズ・カム」を思わせる。