1993年。邦題「ジャズマタズ(ヒップ・ホップ・ジャズ革命)」。ギャングスターのグールーがラップとリズムを担当し、曲によってサックス、ピアノ、女性ボーカル、ギターをジャズ・ミュージシャンが演奏している。リズムはヒップホップなのでジャズの要素を乗せたヒップホップと言える。ギャングスターはDJ・プレミアのDJが技巧的だったので、それに比べるとグールーのリズムは一般的なヒップホップに近い。ジャズ側からはブランフォード・マルサリス、ロイ・エアーズ、ゲイリー・バーナクル等が参加。
1998年。前作が成功し、参加するジャズ・ミュージシャンが多くなっている。チャカ・カーン、ラムゼイ・ルイス、フレディー・ハバードのほか、ブラン・ニュー・ヘヴィーズ、ジャミロクワイも参加する。1分台の小曲が4曲あり、16曲が3、4分台になっている。ミドルテンポのビートでほぼ統一されており、緩急の差は少ないが、サックスやトランペットが入ると雰囲気が変わる。
2000年。参加アーティストが広がり、エリカ・バドゥ、ザ・ルーツ、ネプチューンズ、アイザック・ヘイズ、ケリスまで出る。サックス、トランペットは減り、ピアノが増えている。ジャズよりもソウルのアーティストが多く、当初の狙いからはややずれたサウンドとなっている。ハービー・ハンコックが参加。
2007年。ジャズではない曲がさらに増え、グールーのソロアルバムという意味のみ見出せる。ジャズマタズというタイトルを掲げているものの、一般的なヒップホップのアルバムの制作工程と変わらない。「ファイン・アンド・フリー」はシールズ&クロフツの「想い出のサマー・ブリーズ」をサンプリング。
2008年。ベスト盤。
2008年。リミックス盤。
2009年。未発表曲集。