1997年。邦題「G」。ニルヴァーナの「ネヴァーマインド」をプロデュースしたブッチ・ヴィグが結成したバンド。4人編成。ボーカルは女性、ブッチ・ヴィグはドラム。それほど激しくないグランジ・ロックで、実際のサウンドとデビューした時期からしてもオルタナティブ・ロックといえる。ボーカルは女性らしさを意識した歌い方ではなく、否定するような歌い方でもない。男性がボーカルであってもサウンドには影響がない。「ステューピッド・ガール」収録。
1998年。サウンドに打ち込みを多用し、スクラッチが入る曲もある。「ハンマー・イン・マイ・ヘッド」などは前作の路線とは大きく異なるサウンドを持つが、同時に「ホエン・アイ・グロー・アップ」「スペシャル」などはポップで、女声ボーカルの上に女声コーラスが重ねられる。曲のバラエティが豊かで、サウンドが変わっても大きな違和感を感じることはない。
2001年。打ち込みよりもスクラッチが多くなり、60年代のようなアレンジのポップスが出てくる。ロックバンドというよりはスクラッチを導入したポップスのバンドで、デビュー当時のオルタナティブ・ロックの雰囲気はほとんどない。他のグランジ・ロック、オルタナティブ・ロックのバンドが、2000年代に入って伝統的なアメリカン・ロックやポップスに近づいたのと同じように、ガービッジも女声ボーカルを中心とするポップス・バンドに移行している。
2001年。邦題「アンドロジニー(両性具有)」。4曲とも同じ曲で、3曲はリミックス・バージョン。
2005年。大きくロックに傾き、ギターが中心となったバンド・サウンド。ボーカルもあまり小細工していない。打ち込みやスクラッチは少ない。日本盤ボーナストラックの「サムシング・トゥ・ドゥ」はラモーンズのカバー。
2012年。