2000年。邦題「ロスト・ソウルズ(失われた魂)」。ボーカル兼ベース、ギター、ボーカル兼ドラムの3人編成。ギターとドラムは双子という。イギリス出身。ギターとキーボードが浮遊感を持ちながら、神秘的に曲が進んでいく。高音で揺らめく音はサイケデリックと言えなくもないが、そこに含まれる退廃さのイメージは少ない。
2002年。イントロに続き、力強いビートの曲になる。メロディーは光明を感じさせ、内にこもるような陰鬱さは少なくなった。一般性を獲得している。ロックバンドの整合感を出したため、ボーカルにも雰囲気だけではない何かが求められる。「M62ソング」はキング・クリムゾンの「ムーンチャイルド」によく似ている。
2003年。来日記念盤。
2005年。ドラムが曲を前進させていく曲が増えた。従来の浮遊感がある曲も含まれている。サウンドをひとつにまとめていくというよりは、2つの方向を同時に進めている。雰囲気で聞かせる曲の間にビートのある曲が挟まれるため、結果的に全体を引き締めている。「ブラック・アンド・ホワイト・ダウン」はシュープリームスのようなリズム。「ザ・ストーム」はキング・クリムゾンのような曲だが、直接の影響は受けていないだろう。
2009年。邦題「錆びついた王国」。