2006年。女性5人、男性1人の6人編成。ブラジル出身。女性ボーカルとベースは専任として固定しているが、ギター、ドラム、キーボードは固定されていない。男性メンバーが作曲を担当する。作詞はボーカルが書いていることが多い。若さを出した挑発的な内容だ。演奏は簡単。オープニング曲の「CSS・サックス」、2曲目の「ペイティンス」は勢いがある。事実上女性バンドであり、ブラジル出身であり、ディスコパンクであり、デビューアルバムであるという時点で評価がかなり底上げされている。
2008年。アンサンブルが厚くなり、ボーカルの表現力もよくなった。ボーカルはかつてのカーディガンズに似ている。個々の演奏も技術が向上している。ダンス音楽風バンドサウンドで、ディスコ・パンクのイメージはなくなった。前作同様にオープニング曲と2曲目は勢いがある。実質的に、「ドンキー」が音楽的に評価される最初のアルバム。
2011年。女性が1人抜け5人編成。エレクトロポップからガレージロックまで、ロック、ポップスの範囲内で特徴豊かに演奏している。キーボード、エレクトロニクスは前半で多用され、後半はバンドサウンドが多い。踊りやすさを特に意識したような曲はなく、曲調が踊りやすいという程度になっている。
2013年。男性が抜け女性のみの4人編成。ボーカル1人とギター兼キーボードが3人なので、ドラムは不在。バンドサウンドが減り、ほとんどの曲はエレクトロポップになっている。作曲ができる男性が抜けたことでジャンルの幅は狭くなってしまったのではないか。「フランキー・ゴーズ・トゥ・ノース・ハリウッド」は「フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド」のタイトルだけを借用した私的な内容の曲で、フランク・シナトラやハリウッドとは関係がない。バンドサウンドの曲は「ダイナマイト」「トゥー・ホット」「ザ・ハングアウト」。ボーナストラックとして1分程度のパンク、「カワイイ」が収録されている。