1973年。邦題「狂人どもの舞踏会・ベドラム・デビュー」。コージー・パウエルがジェフ・ベック・グループのあと在籍したバンド。ベースとギターは兄弟で、ギターはプロコル・ハルムのデイブ・ボール。4人編成。マウンテンのフェリックス・パパラルディがプロデューサーで、キーボードも弾いている。ボーカルのフランシスコ・アイエロは実力がかなりあり、オーソドックスなロックをやっていても安定したボーカルで中だるみしない。この年、ゲイリー・グリッターの「ロックン・ロール・パート2」の人気に乗じて「悪魔とダンス」を録音、ヒットした。コージー・パウエルの代表曲と言えば「悪魔とダンス」で、コージー・パウエルが有名になったのもこの曲から。
2002年。コージー・パウエルがジェフ・ベック・グループに加入する前に在籍したビッグ・バーサの2枚組ライブ盤。1970年録音。3人編成。「二人のシーズン」はゾンビーズのカバー。「スプーンフル」はクリーム(ウィリー・ディクソン)のカバーで、後半の7分半はドラム・ソロ。「クロスローズ」はロバート・ジョンソンのカバー。「セット・ミー・フリー」はのちにベドラムで録音される。「ラプソディ・イン・ブルー」はガーシュウィン作曲。2枚目は裏ジャケットの曲表示と実際の曲表示がずれている。
1979年。ジェフ・ベック・グループ、レインボーのドラムのソロ・アルバム。全曲がインストで、ギターはゲイリー・ムーア、ホワイトスネイクのバーニー・マースデン、ベースはクリームのジャック・ブルース、キーボードはコロシアムII、レインボーのドン・エイリーが参加。「コズミック・ハイウェイ」は1974年のヒット曲「悪魔とダンス」を改作。アルバム・タイトル曲の後半はドラム・ソロのあとチャイコフスキーの大序曲「1812年」の後半部分を使用。大砲も鳴らす。
1981年。邦題「サンダーストーム」。前作で参加したミュージシャンのほか、ジェフ・ベック、ホワイトスネイク、コロシアムIIのニール・マーレイ、ベドラムのフランク・アイエロ等が参加。8曲のうち4曲でボーカルが入り、最後の「スナー・オア・レイター」はかなりポップだ。前作より曲に幅がある。
1983年。全曲インスト。「633部隊」と「ビッグ・カントリー」はロンドン交響楽団が壮大に演奏している。ゲイリー・ムーア、ドン・エイリー、メル・ギャレー、ディープ・パープル、ホワイトスネイクのジョン・ロード等が参加。「ラットラー」はホワイトスネイクのデイビッド・カバーデイルとコージー・パウエルの共作。「プリンスタウン」はエレキ・ドラムも使用している。
1992年。10曲のうち2曲がボーカル入り。クイーンのブライアン・メイ、ジョン・ディーコン、フォースフィールドのレイ・フェンウィック、TOTOのスティーブ・ルカサー、MR.BIGのビリー・シーン、クオーツ、ブラック・サバスのジェフ・ニコルズ、ドン・エイリー、ジョン・ロード、ニール・マーレイ等が参加。この時期前後に活動していたブラック・サバス、ブライアン・メイ・バンド、フォースフィールドの関係者が多い。オープニング曲のアルバム・タイトル曲でまた「悪魔とダンス」のドラム・フレーズが出てくる。2度目になるとあざとい。「レジェンド・オブ・ザ・グラス・マウンテン」はニーノ・ロータのカバー。「クラシカル・ガス」はメイソン・ウィリアムスのカバーで、ディープ・フィーリング、ベガーズ・オペラもカバーしている有名曲。「アイ・ウォナ・ヒア・ユー・シャウト」のボーカルはグラハム・ボネットに似ている。
1997年。「オーヴァー・ザ・トップ」から「オクトパス」までのベスト盤。
1998年。コージー・パウエルの死後発売。アーテンションのジョン・ウェスト、ニール・マーレイ等が参加。過去のアルバムの中では最もボーカルがよい。後半はドラムの音が大きいボーカル曲という感じだ。「ホーンテッド・バイ・ザ・デヴィル」は「悪魔とダンス」の改作。