CHEAP TRICK

  • アメリカのロックンロール・バンド。
  • ロビン・ザンダー(ボーカル)、リック・ニールセン(ギター)、トム・ピーターソン(ベース)、バーニー・カルロス(ドラム)。
  • 初期はアイドル路線で、特にロビン・ザンダーとトム・ピーターソンが看板だった。
  • 「at武道館」でアメリカでも人気が出て、ライブ会場としての武道館の知名度を一気に引き上げた。

1
CHEAP TRICK

1977年。メロディアスなロックとハードロックが同居しているサウンド。ギターのリック・ニールセンが10曲のうち8曲を単独で作曲しているので、ギターが中心になっている。オープニング曲はゲイリー・グリッターの「ロックン・ロール・パート2」のようなイントロで始まる。「スピーク・ナウ・オア・フォーエヴァー・ホールド・ユア・ピース」はグラムロックのようなサウンド。

2
IN COLOR

1977年。邦題「蒼ざめたハイウェイ」。ロックのノリを残したままポップなメロディーになり、ヒット性が高くなった。キーボードも少し入る。オープニング曲の「ハロー・ゼア」は「チープ・トリック・オープニング・テーマ」という副題がついている。「甘い罠」「今夜は帰さない」収録。

3
HEAVEN TONIGHT

1978年。邦題「天国の罠」。キーボードを適度に使う曲が増えた。オープニング曲の「サレンダー」がポップでいい曲。「オン・ザ・レイディオ」はラジオのDJのようなしゃべりが入る。「ハウ・アー・ユー」は「甘い罠」のサウンドでELOの「テレフォンライン」を歌っているような曲。

 
AT BUDOKAN

1978年。ライブ盤。このアルバムでアメリカでも人気が出た。代表作。ライブ会場としての武道館の知名度を引き上げた。

4
DREAM POLICE

1979年。演奏に余裕が出てきた。3枚連続でロビン・ザンダーとトム・ピーターソンの2人がジャケットに写っていたが、デビュー盤以来の全員登場となった。タイトル曲はポップだ。「ゴナ・レイズ・ヘル」はストリングスが入った9分を超える曲。「ニード・ユア・ラヴ」も7分半ある。「ヴォイシズ」収録。

 
FOUND ALL THE PARTS

1980年。邦題「デイ・トリッパー」。4曲入りミニアルバム。「デイ・トリッパー」はビートルズのカバーで、アメリカでのライブ。「キャント・ホールド・オン」は日本でのライブ。「グッド・ガール」「テイク・ミー・アイム・ユアーズ」はアルバム未収録曲。

5
ALL SHOOK UP

1980年。ビートルズのアルバムを制作したジョージ・マーティンがプロデューサーになり、サウンドがやや変化した。オープニング曲はギターではなくキーボードがメロディーを作る。前作までにあった親しみやすさが後退し、力で押していくような曲が多くなっている。「ハイ・プリースト(オブ・リズミック・ノイズ)」はボーカルを一部加工している。

6
ONE ON ONE

1982年。ベースのトム・ピーターソンが抜けジョン・ブラントが加入。ほとんどの曲がアップテンポで、ポップよりはハードロックのイメージだ。前作の反動か。コーラスは厚めになった。プロデューサーはロイ・トーマス・ベイカー。

7
NEXT POSITION PLEASE

1983年。トッド・ラングレンがプロデューサーになり、ポップなロックンロールに戻った。「3-D」はトッド・ラングレンの凝り性が出ている。ポップさを失わないロック、もしくはロックらしさを伴ったポップさが、すばらしいバランスで保たれている。

8
STANDING ON THE EDGE

1985年。デビュー時のプロデューサーに戻った。アメリカでのハードロック・ブームを反映したようなサウンド。ドラムは低音を大きく響かせ、ギターとキーボードが曲全体を覆う。コーラスも派手め。バラードやブルースがないところは潔い。

9
THE DOCTOR

1986年。キーボードとエレキドラムを多用し、前作のハードロック路線をさらに進めている。パワー・ステーションのようなサウンド。ほとんどの曲がアップテンポだ。アイドル的なポップさは薄い。

10
LAP OF LUXURY

1988年。邦題「永遠の愛の炎」。ベースが交代し、トム・ピーターソンが復帰。キーボードを適度に抑え、ギターとキーボードが対等になっている。「永遠の愛の炎」が大ヒットし、チープ・トリックの復活を印象づけた。「夢こそはすべて」もいい曲だ。「冷たくしないで」はエルヴィス・プレスリーのカバー。

11
BUSTED

1990年。「永遠の愛の炎」のサウンドを厚くしたようなアルバム。バラードは2曲入っている。「イフ・ユー・ニード・ミー」はポリスの「見つめていたい」風。「ハッド・トゥ・メイク・ユー・マイン」はビートルズ風。

THE GREATEST HITS

1991年。ベスト盤。

BUDOKAN II

1993年。ライブ盤。「at武道館」に収録されなかったライブを収録。 

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WOKE UP WITH A MONSTER

1994年。邦題「蒼い衝動」。ハードロック・ブームが完全に終わり、キーボードがほとんど出てこない。ギター中心になり、全体の音の数も減っている。パンテラ風のサウンドにならなかったのは正解だろう。ニルヴァーナのカート・コバーンがチープ・トリックのファンだったという話が追い風になった。「ガールフレンド」「テル・ミー・エヴリシング」はAC/DC風。

SEX,AMERICA,CHEAP TRICK

1996年。ベスト盤。

13
CHEAP TRICK

1997年。オルタナティブ・ロックの雰囲気を反映した沈滞したサウンド。ロックンロールやポップスとは異なる。デビュー以来最も暗鬱な雰囲気だ。

 
AT BUDOKAN:THE COMPLETE CONCERT

1998年。「at武道館」の完全版。曲順はライブで演奏された順に並べ替えられている。「エイント・ザット・ア・シェイム」「今夜は帰さない」はアンコールであることが分かる。

 
MUSIC FOR HANGOVERS

1999年。ライブ盤。アメリカでのライブだが「ドリーム・ポリス」では最後に日本語のMCが入っている。最後の「ゴナ・レイズ・ヘル」は9分半あるアンコール曲。「オー・キャロライン」のエンディングはヤードバーズの「ハートせつなく」のフレーズが出てくる。「マンドセロ」はスマッシング・パンプキンズのビリー・コーガンが参加。海外盤はジャケットが異なる。

SILVER

2001年。ライブ盤。 

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SPECIAL ONE

2003年。キーボードをほとんど使わないミドルテンポの曲が中心。ロビン・ザンダーの声の音域が低くなってきた。前作のオルタナティブ・ロックの雰囲気を引き継いでいる曲もある。日本盤ボーナストラックはアルバムタイトル曲の日本語バージョン。

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ROCKFORD

2006年。 

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THE LATEST

2009年。