BRAINSTORM

  • ドイツのヘビーメタルバンド。ギター2人の5人編成。中心はギターの2人。
  • アルバムによってサウンドの傾向は変わるが、前のめりの力で押すヘビーメタルを軸として、別方向に出たり戻ったりする。

1
HUNGRY

1996年。ギター2人の5人組。勇壮なヘビーメタルで、いわゆるヨーロッパ型ヘビーメタルではない通常のヘビーメタル、再結成直後のグレイヴ・ディガーやヴィシャス・ルーモアズのようなサウンドを目指しているとみられる。しかし、メロディーに大きな起伏がなく、サビでも平坦に聞こえてしまう。最後の「ミスター・ノウ・イット・オール」はキーボードで始まり、サビもコーラスで覚えやすいメロディー。しかもガンマ・レイのラルフ・シーパースがボーカルで参加している。この曲だけが異色。

2
UNHOLY

1998年。純粋なヘビーメタル。ボーカルはパワフルではあるが、メロディーをもっと丁寧に歌ったほうがよかったかもしれない。曲はいずれも力強く、キーボードによる装飾はほとんどない。物語性もなく、英米型ヘビーメタル。日本盤が出た。

3
AMBIGUITY

2000年。ボーカルが交代し、元アイヴァンホー、シンフォースのボーカルが加入。メロディーの起伏が抑えられたようなサウンドで、前作のパワフルなイメージは主にリズムやギターの刻み具合に出ている。ミドルテンポが多く、このアルバムの日本盤が出なかったのは理解できる。

4
METUS MORTIS

2001年。キーボードをかなりの部分で導入しており、サウンドの幅が広がっている。「アンホーリー」の線を太くしたような感じで、音の厚みが増した。コーラスもふんだんに使い、ヘビーメタルとして相当の質を保つアルバムになっている。ハロウィンの「サベージ」のカバー収録。再び日本盤が出るようになった。

5
SOUL TEMPTATION

2003年。バスドラムの連打で突進する曲が少なくなり、スピードによるハードさよりも、ギターの質感、陰気なボーカルメロディーでハードさを表現する。雰囲気を盛り上げるキーボードは前作並み。途中の3曲は組曲になっており、その最後の曲がアルバムタイトル曲。「ドント・ウェイト・フォー・ミー」はヴィシャス・ルーモアズのカバー。

6
LIQUID MONSTER

2005年。これまでとは異なり、サウンドでは一線級の硬派なヘビーメタルをやっている。メロディーに暗さはなく、これまでより大きな抑揚があり、熱さがある。キーボードの使用はわずか、曲の多くが短く刻まれるギターを主体とし、そのギターに合わせて攻撃的にバスドラムが連打され、典型的なヘビーメタルのサウンドとなった。目新しいことはしていないが、伝統的なヘビーメタルとしてとても質が高い。

7
DOWNBURST

2008年。ベースが抜け、ギターの2人が兼任している。キーボードをバックで多用するが、ソロを取ることは少ない。事実上6人編成のようなサウンド。ギターの2人が終始リズムを刻むサウンドは変わらない。ヘビーメタルの要素を大きく残したメロディアスなヘビーメタル。多くはキーボードがなくても成り立つような曲。「プロテクト・ミー・フロム・マイセルフ」は「ミータス・モーティス」の路線。日本盤ボーナストラックの「ドロウニング」はイングヴェイ・マルムスティーンのような曲。「ファイア・ウォーク・ウィズ・ミー(ファイアスターター・リミックス)」はザ・プロディジーの「ファイアスターター」を意識したサウンドか。

8
MEMORIAL ROOTS

2009年。

9
ON THE SPUR OF THE MOMENT

2011年。