1994年。ヒップホップとしては珍しくボーカルハーモニーを重視するグループ。5人。「イントロ」を含め8曲入ったEP。ギャングスタ・ラップのイメージを借り、サウンドもGファンクに近い。ハーモニーはラップ、バックボーカルともにつく。「サギッシュ・ラギッシュ・ボーン」「フォー・ザ・ラヴ・オブ・$」がヒットした。日本盤は出ていない。
1995年。ギャングスタ・ラップで有名だったプロデューサーの影響を残し、シンセサイザーの単旋律が不穏な空気を作る。「ミスター・ビル・コレクター」は東洋人が出てくるときによく使われるメロディーを使用。「ミー・キラ」はリトル・ペギー・マーチの「アイ・ウィル・フォロー・ヒム」のメロディー。
1997年。2枚組。バックのサウンドも含めてメロディアスになり、速い歌い回しのラップでも2人が見事なハーモニーで歌う。ソウルジャ・ボーイと2パックがゲスト参加し、2パックが歌う「サグ・ラヴ」は銃声がビート代わりに使われる。28曲で120分。
1998年。ベスト盤。「ノトーリアス・サグス」はノトーリアスB.I.G.の曲。「ブレイクダウン」はマライア・キャリー、「ウォー」はエドウィン・スターの「黒い戦争」、「ファック・ザ・ポリス」はN.W.A.を使用。
2000年。邦題「ボーン・サグスン・ハーモニー・レザレクション」。前作と同じように前半と後半に分かれるが、1枚なので曲調が変わるという感じだ。前半は「エターナル」、後半は「アート・オブ・ウォー」の路線。高い声でも低い声でもハーモニーは自在だ。
2000年。ベスト盤。
2002年。メンバーのひとりが受刑者となったため、4人で録音されている。サンプリングも含め、女性ボーカルや子どもの声などが曲に多彩さを与えている。「ホーム」はフィル・コリンズの「テイク・ミー・ホーム」をサンプリング。「マネー、マネー」はカニエ・ウェストの影響を感じさせる。「パンプ、パンプ」は銃声入り。
2005年。日本のみで発売。
2006年。1人抜け4人編成になり、1人が服役中のため3人で録音している。「イントロ」から「ディス・ライフ」までは客演がなく、3人だけで歌っている。サンプリングに合わせて歌うことで曲の多様さを作っている。最後の3曲はゲストアーティストが参加しており、ボーナストラックのような扱い。ハーモニーをグループ名に背負っていることに違わないサウンドだ。
2007年。邦題「ストレングス・アンド・ロイヤルティ~強さと忠誠と。」。大手レコード会社と契約し、ゲストアーティストが豪華になった。その分、やや華やかさがある。オープニング曲はジグソーの「スカイ・ハイ」をサンプリング。エイコン、スウィズ・ビーツ、トゥイスタ、ウィル・アイ・アム等が参加している。マライア・キャリーが参加した「リル・ラヴ」はマライア・キャリーの高音ボーカルが入っている。
2007年。「ボーン・サグスン・ハーモニー・レザレクション」と「サグ・ワールド・オーダー」録音時のアルバム未収録曲を集めた企画盤。ほぼメンバーだけで録音されている。アルバム収録曲を選ぶ際に選外となった曲という印象だ。
2009年。
2010年。