2004年。EP盤。イギリス出身の4人組。ボーカル兼ギターのケリー・オケレケがアフリカ系で、それ以外の3人は白人。「バンケット」「シーズ・ヒアリング・ヴォイシズ」はアルバム収録曲。アルバム未収録曲3曲と「バンケット」のバージョン違いの計6曲収録。ブロック・パーティー(block party)とはアフリカ系アメリカ人を中心とする地域住民が集まって行うパーティーで、ヒップホップ・ダンスやDJプレイはブロック・パーティーから生まれたとされている。
2004年。EP盤。
2005年。ニューウェーブや1980年前後のイギリスのロックに近いサウンド。明るさはなく、陰りや諦観を思わせるメロディー。ギターがサウンドの中心で、ディレイを多用する。ギターの音は濁らない。若干キーボードも使う。ドラムがしっかりした音圧を持っており、全体に締まりを与えている。アフリカ系イギリス人がボーカルということもあって、ダンス音楽との関連が簡単に言及されるが、浮遊感の漂う曲でもずっと刻まれる硬いドラムが大きな要因ではないか。
2005年。EP盤。「サイレント・アラーム」のリミックス盤もつく。
2007年。邦題「ウィークエンド・イン・ザ・シティ」。ディレイがかったギターが基盤なのは変わらないが、キーボードが増え、若干リズム・マシンも使われる。サウンドが多彩になったが、個性は失っていない。コーラスも頻繁につくようになった。曲も覚えやすく、聞けば聞くほどよさが分かる。歌詞は社会的になったというが、仮に歌詞が前作のままだったとしてもこのアルバムのすばらしさは変わらない。前作から大きく飛躍した。
2008年。サウンドは前作と同じ路線。リズム・マシンも使う。ダンス音楽そのものという曲もあるが基本はギターを中心とするロックだ。ボーカルがアフリカ系なので、ジミ・ヘンドリクスの歌い方に似ていると感じてしまう。先入観に基づく想起だろう。ボーカル兼ギターだけに注目が行く状態だ。