1974年。邦題「美しき生贄」。ボーカル兼ギター兼キーボードのビル・ネルソンを中心とする4人編成。エレキ・ギター2本、またはエレキ・ギターとアコースティック・ギターでひずみの少ない音を作り、熱くならないメロディアスなボーカルが乗る。ブルースやハードロックをまったく感じさせないシンプルなロック。グラム・ロックやビートルズの影響は、この時代のロック・バンドならみんなあるだろう。
1975年。ビル・ネルソンがメンバーを全員入れ替え、ビル・ネルソンとベース、ドラムの3人編成になった。キーボードの量が増え、ギターもハードになった。1曲の中に物語ができているかのような展開があり、それをいずれも3分程度にまとめている。プロデューサーはロイ・トーマス・ベイカー。「メイド・イン・ヘブン」収録。
1976年。邦題「炎の世界」。キーボードが加入し4人編成。キーボードがギターと同等の活躍をする。音も軽めで、プログレッシブ・ロックやハードロックのような堅苦しさ、大仰さ、時代錯誤がない。ボーカル・メロディーはサビになっても高揚せず、終始都会的な雰囲気を残す。「フェア・エクスチェンジ」はエマーソン・レイク&パーマーのようなキーボード。「シップス・イン・ザ・ナイト」収録。代表作。
1976年。アルバムタイトル曲のイントロにはデビュー盤のオープニング曲のイントロが使われ、ジャケットにもデビュー盤のデザインが出てくる。途中でメドレーになっているところもあり、メッセージ性のあるアルバムであることが分かる。
1977年。ライブ盤。
1978年。キーボード、シンセサイザーが曲の中心となり、テクノ・ポップのようなサウンドとなった。これまでとは大きく異なる。
1990年。アルバム未収録曲を含むベスト盤。「ジャパン」は各スタジオ盤、ライブ盤のボーナストラックにも収録されなかった。
1992年。シングル盤集。
1994年。邦題「ライヴ・イン・コンサート」。ライブ盤。10曲目までは1976年録音、あとの6曲は1978年録音。「アドベンチャー・イン・ア・ヨークシャー・ランドスケープ」はキーボード・ソロが入る。
1997年。2枚組ベスト盤。
1998年。ライブ盤。
2002年。ライブ盤。