ADIEMUS

  • ソフト・マシーンのカール・ジェンキンス、マイク・ラトリッジが、女性ボーカルのミリアム・ストックリーを迎えて結成したグループ。
  • エニグマのようなヨーロッパの伝統音楽と現代の音楽テクノロジーを融合したサウンドを提示する。歌詞の言語はマグマと同様、創作した言語を使っている。

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SONGS OF SANCTUARY

1995年。邦題「聖なる海の歌声」。イギリスのプログレッシブ・ロックバンド、ジャズロック・バンドのソフト・マシーンのサックス、カール・ジェンキンスと、キーボード、マイク・ラトリッジが女性ボーカル、ミリアム・ストックリーをボーカルにして制作したグループ。ヨーロッパの伝統音楽、クラシックと民族音楽の両方を基礎にして、壮大で神聖なイメージを実現するために作られた実験性の強い音楽をやっている。歌詞による余分な先入観や文学的思索を排除し、音楽のみの感動を追求している。したがってボーカルはカール・ジェンキンスが開発したという「アディエマス語」を使っている。曲のほとんどはボーカルを多重録音し、多声合唱になっている。バックの演奏は交響楽団を使っているので、ロック色はほとんどない。そもそもロックとして聞くこと自体にあまり意味がない。ボーカルはクラシック的な歌い方ではなく、意識的に民族音楽的だ。日本では100万枚以上売れたという。日本とフランスはジャケットがイルカ。

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CANTATA MUNDI

1997年。邦題「蒼い地球の歌声」。オーケストラが弦楽器中心だったのに比べて、管楽器、打楽器の音が増えている。「涙の歌」収録。CANTUSとは曲、CHORALEは合唱曲で、コーラルではなく通常コラールという。16世紀のルターの宗教改革により、ヨーロッパでは格式よりも信仰そのものを重視しようという動きが顕著になり、音楽方面でもその影響があらわれる。賛美歌をドイツ語に訳し、旋律の中心を高音部に置いて低音部で和音的に支える多声合唱にし、庶民でも歌えるようにしたのがコラール。

DANCES OF TIME

1998年。邦題「永遠の舞踏会」。

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DANCES OF TIME SPECIAL EDITION

1999年。「永遠の舞踏会」にNHKスペシャル「世紀を越えて」の主題歌を収録したCDを加え、2枚組とした特別盤。一曲ごとに使用しているリズムの解説がついている。教育現場向け2枚組CDの「世界のリズム・カタログ」くらいを持っていないと理解するのは難しい。サウンドは前作を踏襲し、リズムにダンス音楽を取り入れた実験盤。カール・ジェンキンスの解説はきちんと日本語訳をつけるべきで、レコード会社の怠慢。

BEST OF ADIEMUS

1999年。ベスト盤。アルバムとは別バージョンの曲が多い。

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ETERNAL KNOT

2000年。邦題「遥かなる絆」。ケルト文化に深く傾倒した内容。ケルト芸術の特徴の一つは始まりと終わりのない組み紐紋様で、魂や生命は永遠であるというケルト人の思想を反映しているとされている。一曲ごとにケルト神話の解説がついており、「クーフリン(クー・クラン)」や「トゥアハ・デ・ダナン(神の子供たち)」、「エーダインの求婚(ウーイング・オブ・エータン)」のような有名神話も使われている。弦楽器奏者は43人。イーリアン・パイプ使用。

NEW BEST&LIVE

2002年。2枚組。もともとはライブ盤。日本盤は企画盤付き2枚組。

5
VOCALISE

2003年。ボーカルが交代し、合唱には男性も加わる。これまで参加していたミリアム・ストックリーは歌っていない。リード・ボーカルを置かず、多くが合唱になっている。バックはストリングス中心で、ベートーベン、シューベルト、ショパン等の曲を使用している。アルバムタイトル通り、声は楽器として扱われるが、それはこれまでと同様のスタイルだ。