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TV ON THE RADIO

1
DESPERATE YOUTH, BLOOD THIRSTY BABES
2004年。ティーヴィー・オン・ザ・レディオはボーカル、ボーカル兼ギター、その他楽器の3人編成。アメリカ・ニューヨーク出身。リズムはリズム・マシーンで、ベースもしくはギターに当たる音は歪みがかかったダブのような音になっている。全曲にボーカルが入っているので、難しいという印象はそれほどないが、実験的、前衛的であることは確かだ。ロックを想定して聞いても想定内かどうかは聞き手次第だ。
2
RETURN TO COOKIE MOUNTAIN
2006年。メンバーが2人増えて5人編成。そのうち4人はアフリカ系、1人は白人。レディオヘッドやシガー・ロスを思わせる残響と、やや多めのパーカッション、複数のボーカル、サンプリングの多用で、白人が作ったポストロックのイメージを動揺させる。メンバー全員が複数の楽器を演奏でき、コンピューターによる音響操作も可能なため、あらゆるサウンドが再現できる可能性を秘めている。このアルバムは、できあがったサウンドを音楽もしくはロック、広義のポピュラー音楽とするためにかなり譲歩したように感じられる。もっと実験的でもよかったのではないか。
3
DEAR SCIENCE
2008年。ロックの曲として体裁を保つようになり、リズム、ベース、ギター、ボーカルが明確だ。ホーン・セクションやストリングス、パーカッションもふんだんに使う。バックには依然残響があったりリズム・マシーンによる機械音が入る。聞きようによっては通常のロックバンドにいくつかの現代的な効果音を入れているとも言える。ややスリルが薄くなった。
4
NINE TYPES OF LIGHT
2011年。ホーンセクション5人、ストリングス3人を交え、エレクトロニクスの人工的音響を意図的に残したバンドサウンドとなっている。シンセサイザー、エレクトロニクスによる都市的な音響を、ホーンセクション、ストリングス、2声、3声ボーカルのアナログ的音響で和らげ、人間味を確保している。ニューヨーク・ブルックリン出身のアーティストは、ニューヨークが都市機能と現代芸術の中心であるがゆえに、エレクトロニクスを活用することで都市と地方、機器と人間、規範と逸脱の相克、和合を表現しやすい。オープニング曲と2曲目は、ボーカル2人の広い音域を生かす。「ノー・フューチャー・ショック」はインターポール、フランツ・フェルディナンドのような曲。
5
SEEDS
2014年。ベースが死去。4人編成。ベースは残ったメンバーで演奏している。一般的なロックのボーカルメロディーに近い曲が多くなった。シンセサイザーやプログラミングを効かせた曲の間に古風な音響の曲を挟み、緊張感を和らげる。「クッド・ユー」は12弦ギターを使ったフー・ファイターズのような曲。「ライド」もやや古風だ。前作はアフリカ系アメリカ人が制作したロックという音楽的意匠を残していたが、このアルバムではかなり消し去っている。

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