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THE THRILLS

 
SANTA CRUZ(YOU'RE NOT THAT FAR)
2003年。邦題「サンタ・クルーズEP」。シングル盤。キーボードを含む5人編成。アイルランド出身で、活動はアメリカ。海岸で聞くようなサウンドで、激しいサウンドや明るくポップなメロディーとは異なる。ボーカルは控えめに歌い、アコースティックが多いギターとキーボードがメロディーを主導する。バンジョーが出てくる曲が複数ある。「ワン・ホース・タウン」は60年代モータウン・サウンドもしくはフィル・スペクター・サウンドに、60年代後半のソフトロック風コーラスとバンジョーが乗る斬新な音だ。
1
SO MUCH FOR THE CITY
2003年。「サンタ・クルーズEP」の7曲のうち5曲を収録したアルバム。「ティル・ザ・タイド・クリープス・イン」は60年代のボブ・ディランのようなサウンド。カントリー、ウェスト・コースト・ロックなど、アメリカに傾倒したサウンドは変わらない。
2
LET'S BOTTLE BOHEMIA
2004年。ストリングスを導入し、キーボードと同じくらいによく使われている。使いすぎるとポップスと変わらなくなる恐れがあるが、バランスのいいところでロックにとどまっている。60年代風、カントリー風、フォーク・ロック風であるところはやや減った。ここからどう進んでいくかが問われる。
4
TEENAGER
2007年。60年代後半のバーズや70年代のシンガー・ソングライターのようなサウンドで、アコースティック・ギター、ピアノ、オルガン、スチール・ギターを多用する。全曲がミドルテンポ。ボーカルのコナー・ディージーは比較的高い声で絞り出すように歌う。クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤングほど整合性の取れたコーラスではないが、ごく自然な感じで高音のコーラスがつく。前作と違いストリングスは使わない。カントリーを思わせる曲が減り、アルバム全体に統一感が出た。オープニング曲のイントロのイメージが最後まで続く。アメリカ的なサウンドでありながら突き抜けた爽快さや明るさに至らないのは、聞き手の8割の満足と2割の渇望(あるいは9割と1割)を増幅させ、同時にサウンドに対する求心力を高めている。ある種の煮え切らなさが残るところを狙っているのかもしれない。

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