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THE SMITHS

1
THE SMITHS
1984年。音楽的な新しさを標榜するニューウェーブと、大衆性を追求するニューロマンティクス、ヘアメタル・グラムメタルが流行しているさなか、サウンド上それほど特殊ではないロックバンドとして登場した。ボーカルのモリッシーが書く、自己や社会を客体化した歌詞、感じることよりも考えることに意識的な歌詞によって、ロックファンの上位層、特にメタ認知能力の高い層から評価を得ている。ギターは歪みの少ないセミアコースティックギターのような音。「ミゼラブル・ライ」など、ファルセットを使う曲が複数ある。「スティル・イル」収録。
HATFUL OF HORROW
1984年。ラジオ局でのライブ10曲とシングル盤収録の6曲を収録。6枚目までのシングルのA面がすべて収録されているため、初期のベスト盤の役割を持つ。ライブはラジオ局で録音しているので歓声はない。デビューアルバムから4曲がライブとして収録されており、スタジオ録音よりも勢いがある。
2
MEAT IS MURDER
1985年。前作の抑制的な編曲から変わり、制御された録音になった。全体的にハードになり、モリッシーのボーカルの音域が高くなっている。ギター中心のバンドサウンドは変わらないが、キーボードや効果音も装飾として使う。「ハウ・スーン・イズ・ナウ?」やタイトル曲のイントロはニューウェーブの影響も感じられる。「ホワット・シー・セッド」「ノーホエア・ファースト」はロックらしい曲。タイトルからメッセージ性の強さを感じ取れるが、人間的成熟度の高いモリッシーの個人的考え方を、一般的なロックファン層がメッセージの強さとして感じるからであって、それはボブ・ディランと大衆的ファン層との関係にも似ている。「ラショーム・ラフィアンズ」収録。
3
THE QUEEN IS DEAD
1986年。直接的な表現で解釈の幅が限定されていた前作から、聞き手の自由に委ねる表現が戻る。キーボード、ストリングスを使い、「ビッグマウス・ストライクス・アゲイン」ではモリッシーのボーカルを加工したボーカルを重ね、音楽としての幅も広げている。内省的な歌詞が多いアーティストは曲が陰鬱になりやすく、それが広い支持を得にくくする要因でもあるが、このアルバムは適度に明るさを持っている。知性が高いと判断されるモリッシーの歌詞と、ストリングスやキーボードを取り入れた聞きやすいサウンド、メロディーがうまくからみ、質の高いアルバムとなった。「心に茨(イバラ)を持つ少年」「ゼア・イズ・ア・ライト」「サム・ガールズ」収録。
THE WORLD WON'T LISTEN
1987年。シングル曲、B面曲等18曲収録。イギリスのレコード会社が発売。
LOUDER THAN BOMB
1987年。シングル曲、B面曲等24曲収録。アメリカのレコード会社が発売。
4
STRANGEWAYS,HERE WE COME
1987年。前作のような安心して聞ける曲と、「デス・オブ・ア・ディスコ・ダンサー」のような陰鬱な曲と、「アイ・スターティッド・サムシング」のような80年代特有のサウンドが順不同で出てくる。バンドの多様な側面が現れているとも言えるが、アルバムを通して聞くと、緊張感や統一感のようなものが持続しない。しかし、それはアルバムを統一体として見る男性的な視点があるからそのように感じるのであって、シングル盤を出し続けているバンドにとっては、アルバムの曲に何らかの基準を持ち込むことは創作に対する拘束だ。「ザ・クイーン・イズ・デッド」が代表作だとする一般的見解と、このアルバムが最高作だとするバンドの主張には、アルバムに対する認識の差がある。このアルバムの発表直前に解散している。
RANK
1988年。ライブ盤。1986年のライブなので「ザ・クイーン・イズ・デッド」までの曲を演奏している。キーボードは使われず、メロディー楽器はギターだけで通している。「ビッグマウス・ストライクス・アゲイン」はモリッシーが通常のボーカルだけで歌う。曲間の歓声は比較的大きい。モリッシーとみられるMCも入る。「ザ・クイーン・イズ・デッド」を発表した直後のライブをライブ盤として出したことは意義が大きい。「ラショーム・ラフィアンズ」などは速く演奏される。

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