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MARY J. BLIGE

1
WHAT THE 411?
1992年。ヒップホップのサウンドにソウル歌手のようなボーカルを乗せ、ヒップホップ・ソウルを生み出したアルバム。ホイットニー・ヒューストンやジャネット・ジャクソンに変わり、90年代のアフリカ系女性歌手の代表となった。90年ごろからヒップホップがアフリカ系アメリカ人の音楽の主流となり、時代の節目にタイミングよく出てきた。そうした背景を抜きにしても歌唱力があり、時代をつくるアルバムとなるのは当然という印象だ。サウンドをヒップホップ寄りにするというのはショーン・コムズ(パフ・ダディ)のアイデアだという。「リアル・ラヴ」がヒットし、このジャンルの代表的名曲となった。「レミニス」「ラヴ・ノー・リミット」収録。「スウィート・シング」はファンクバンド、ルーファスのカバー。バスタ・ライムス、C.L.スムースが参加している。全米6位、300万枚。
 
WHAT THE 411?REMIX
1993年。「ホワッツ・ザ・411?」の2曲を差し替え、全曲をリミックスしたアルバム。差し替わった2曲のうち「メアリー&アンドレ」は27秒の会話で、曲ではない。全米18位。
2
MY LIFE
1994年。イントロとインタリュードを除けば実質13曲の収録。「アイム・ゴーイング・ダウン」のみバンドで演奏され、それ以外は1人か2人ですべてのサウンドを作っている。演奏そのものはヒップホップばかりではなく、バンドサウンドに似せた曲もある。カーティス・メイフィールド、アル・グリーン、ロイ・エアーズなどの曲をサンプリング。全米7位、300万枚。
 
BE HAPPY
1994年。シングル盤。3曲とも同一の曲で、それぞれラジオ・エディット、LPバージョン、インスト。
3
SHARE MY WORLD
1997年。ショーン・コムズが関わらなくなったアルバム。サウンドはこれまでとそれほど変わらない。アルバムを出すたびに売り上げを伸ばし、影響力が大きくなっている。「セヴン・デイズ」はジャズ・フュージョン・ギターのジョージ・ベンソン、「ミッシング・ユー」はジャズ・フュージョン・ベースのネイザン・イーストが参加している。日本人にとっては「エヴリシング」が印象的だろう。曲自体はスタイリスティックスの「ユーアー・エヴリシング」をサンプリングで、ジェームス・ブラウンの「ザ・ペイバック」も使われているという。この曲(「エヴリシング」)のボーカル部分は、日本盤の解説では坂本九の「スキヤキ」を使っていることになっているが、メアリー・J・ブライジやプロデューサーの年齢を考えると、アメリカの3人組ディスコグループ、テイスト・オブ・ハニーの「スキヤキ」をイメージした可能性が高い。参加している主なヒップホップ・アーティストはリル・キム、NAS、R.ケリーなど。「ラウンド・アンド・ラウンド」はDJプレミアとショーン・カーター(ジェイ・Z)が作曲にかかわっている。日本盤ボーナストラックの「ナチュラル・ウーマン」はアレサ・フランクリンのカバー。全米1位、300万枚。
 
 
THE TOUR
1997年。ライブ盤。
4
MARY
1999年。ヒップホップ・ソウルのジャンルを超え、他ジャンルのアーティストとの共演が多くなった。曲調もバラエティーに富み、一般の洋楽ファンにも広く受け入れられるサウンドになっている。オープニング曲の「オール・ザット・アイ・キャン・セイ」はフージーズのローリン・ヒルが参加。「ディープ・インサイド(フィーチャリング・エルトン・ジョン)」はエルトン・ジョンがピアノで参加し、エルトン・ジョンの「ベニーとジェッツ(やつらの演奏は最高)」をサンプリング。「ビューティフル・ワンズ」はフュージョン・ギターのアール・クルーの「エイプリル・フールズ」をサンプリング。原曲はバート・バカラック作曲。「アズ(デュエット・ウィズ・ジョージ・マイケル)」はワム!のジョージ・マイケルが参加。原曲はスティービー・ワンダーの「永遠の誓い」で、「キー・オブ・ライフ」に収録。「タイム」はスティービー・ワンダーの「楽園の彼方へ」をベースにしてソウル歌手アル・グリーンの2曲を乗せている。「ドント・ウエスト・ユア・タイム(デュエット・ウィズ・アレサ・フランクリン)」はアレサ・フランクリンが参加。ベースはネイザン・イースト。「ノット・ルッキン(デュエット・ウィズ・K-Ciヘイリー)」はK-CI&JoJoのK-Ciヘイリーが参加。「ギヴ・ミー・ユー」はエリック・クラプトンが参加。「レット・ノー・マン・プット・アサンダー」はパーカッションが中南米風で明るい。全米2位、200万枚。
 
 
BALLADS
2000年。日本のみの企画盤。
5
NO MORE DRAMA
2001年。スタジオ録音のアルバムとしては初めて色の豊かなジャケットになった。ややヒップホップに戻っている。「スティール・アウェイ」はネプチューンズのファレル・ウィリアムスとデュエット。「PMS」のイントロで聞かれる流麗なギターはレニー・クラヴィッツ。アル・グリーンの「シンプリー・ビューティフル」をサンプリングしている。「ノー・モア・ドラマ」はアメリカのテレビドラマ「ヤング・アンド・ザ・レストレス」の主題歌をサンプリングしている。この番組はアメリカでは有名だが、日本ではカーペンターズの「動物と子供たちの詩」、またはモントリオール五輪の体操女子で活躍したルーマニアのナディア・コマネチのテーマとして覚えている人が多いだろう。「デスティニー」はジャズ歌手ニーナ・シモンが歌い、アニマルズがカバーして有名になった「悲しき願い」をサンプリング。「ダンス・フォー・ミー」はポリスの「ひとりぼっちの夜」をサンプリング。「ネヴァー・ビーン」はミッシー・エリオットが作曲。フィラデルフィア・ソウルのデュオ、マクファーデン&ホワイトヘッドの「ホワイ・オー・ホワイ」をサンプリング。全米2位、200万枚。
 
 
NO MORE DRAMA NEW EDITION
2002年。「ノー・モア・ドラマ」の3曲を差し替え、「ダンス・フォー・ミー」はコモンとデュエットしたバージョンに変更した新装版。
 
 
DANCE FOE ME
2002年。リミックス盤。全米76位。
6
LOVE&LIFE
2003年。「マイ・ライフ」以来10年ぶりにショーン・コムズ(パフ・ダディ、P・ディディ)が制作に関与している。オープニング曲のイントロが電話の呼び出し音になっているのは「ホワッツ・ザ・411?」を意識したと思われる。このアルバムはブックレットが秀逸で、LOVEと書かれたページはカラーで明るい表情、LIFEと書かれたページはモノクロで暗い表情のメアリー・J・ブライジが写っている。サウンドは全体的に明るい。「ラヴ&ライフ(イントロ)」はジェイ・ZとP・ディディが共演。「ホエン・ウィー」はマーヴィン・ゲイの「アイ・ウォント・ユー」をサンプリング、「ファイナリー・メイド・イット(インタールード)」はルーファスの「ベター・デイズ」をサンプリング。「レット・ミー・ビー・ザ・1」は50セントと共演し、ジャクソン5の「アイル・ベット・ユー」をサンプリング。原曲はファンカデリック。「ラヴ@ファースト・サイト」はウータン・クランのメソッド・マンと共演し、ア・トライブ・コールド・クエストの「ホット・セックス」をサンプリング。「ウィリング&ウェイティング」はアトランティック・スターの「ホエン・ラヴ・コール」、「フレンズ」はバリー・ホワイトの「メロウ・ムード(パート1)」、「プレス・オン」はシールズ&クロフツの「想い出のサマー・ブリーズ」、「メッセージ・イン・アワ・ミュージック(インタールード)」はクール&ザ・ギャングの「サマー・マッドネス」、「オール・マイ・ラヴ」はアソシエーションの「ネヴァー・マイ・ラブ」をサンプリング。全米1位、100万枚。
7
THE BREAKTHROUGH
2005年。メアリー・J・ブライジ個人のプロデュースとなり、制作の自由度が大きくなった。ヒップホップよりもソウルの傾向が強く、コーラスの多さが70年代ソウルの雰囲気を作り出す。サンプリングが少なくなり、有名アーティストの曲も限られている。今回使われているのはオージェイズやトランプスなど。「アバウト・ユー」ではブラック・アイド・ピーズのウィル・アイ・アムとニーナ・シモン、「キャント・ハイド・フロム・ラヴ」ではジェイ・Zと共演しているが、注目されるのは「ワン」のU2だろう。メアリー・J・ブライジは作曲にかかわらず、U2の4人が作曲している。イントロのボーカル部分はU2のボノが歌い、それ以外をメアリー・J・ブライジが歌う。U2が作曲しているということを抜きにしてもすばらしい曲だ。サンプリングの多彩さやゲスト・アーティストの多さに頼らずに制作し、品質の高いアルバムになったという点でメアリー・J・ブライジの評価が高くなった。全米1位、300万枚。
 
 
REFLECTIONS A RETROSPECTIVE
2006年。ベスト盤。
8
GROWING PAINS
2007年。メアリー・J・ブライジが過去最大のボーカル量を歌う。うまいことが分かっているアーティストの曲を聞くのは安心感が大きい。ヒップホップの歌い方はなく、メロディーの抑揚がついたソウルだ。リュダクリス、アッシャーが参加しているが、サウンド全体ではソウルにヒップホップが付け足されているような印象で、ヒップホップ・ソウルという呼び方が妥当かどうかを再考させる。70年代から現在までのアフリカ系ポピュラー音楽をアルバム全体で追ったようなサウンド。ファンクとディスコはない。
9
STRONGER WITH EACH TEAR
2009年。
10
MY LIFE II...THE JOURNEY CONTINUES(ACT I)
2011年。

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