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DEATH CAB FOR CUTIE

1
SOMETHINS ABOUT AIRPLANES
1998年。90年代にアメリカのシアトル近郊から出てきているので、影響元としてグランジは当然あるだろうが、サウンド上はオルタナティブ・ロック。音の数は抑制されており、ギターのわずかな揺らぎや内省的なボーカルが、若年層の漠然とした不安と小さな希望を感じさせる。日本盤は2003年発売。
2
WE HAVE THE FACTS AND WE'RE VOTING YES
2000年。ドラムが交代。世の中が自分の思い通りにはならないことを感じ、それに対して自分ができることが限られていることの苦しさと未練を、ボーカルとギターで表現している。中高生にありがちな、多くは大人になっても脱却できない過剰な万能感や自己肯定感が、青年期に客観化されていく過程での出来事を、それに適したサウンドで演奏している。空間の大きさ、多さが解釈の幅を持たせている。日本盤はEP盤の5曲をボーナストラックとして同時収録している。日本盤は2001年発売。
3
THE PHOTO ALBUM
2001年。ギター、ドラムに力強さが加わり、ロックらしくなっている。「ホワイ・ユード・ウォント・トゥ・リヴ・ヒア」はその中でも快活だ。ボーカルは以前のままなので、「ウィ・ラフ・インドアズ」や「インフォメーション・トラヴェルズ・ファースター」「コニー・アイランドなどは演奏とボーカルに落差があり、それが曲の魅力になっている。アルバムの後半はいい曲が多い。「ア・ムーヴ・スクリプト・エンディング」がイギリスでヒット。日本盤はEP盤の3曲をボーナストラックとして同時収録。「オール・イズ・フル・オブ・ラヴ」はビョークのカバー。12分を超える「スタビリティー」はややシューゲイザーの雰囲気がある。日本盤と海外盤ではジャケットの木目の明るさが異なる。このアルバムで日本デビュー。
4
TRANSATLANTICISM
2003年。ドラムが交代。前作と同じようなサウンド。「タイトル・アンド・レジストレーション」はリズムにエレクトロニクスを用いている。「ニュー・イヤー」「サウンド・オブ・セトゥリング」「デス・オブ・アン・インテリア・デコレイター」は明るめのメロディー。これまで全ての曲がボーカル兼ギターのベン・ギバード単独、またはベン・ギバードとギター兼キーボードのクリス・ウォラの共作だったが、「ニュー・イヤー」「ウィ・ルックト・ライク・ジャイアンツ」はメンバー4人で共作しており、サウンドもバンドらしさがある。全米97位。
5
PLANS
2005年。大手レコード会社から出たことにより、音や響きに整合感がある。キーボードの量が大幅に増え、ピアノがギターと同じくらいに重要な楽器になっている。ベン・ギバードのボーカルも聞きやすくなっている。プロデューサーは変わらずクリス・ウォラが担当しているので、このサウンドがバンドの理想とする音かもしれない。「サムデイ・ユー・ウィル・ビー・ラヴド」はメロディーがアニマルズの「朝日のあたる家」に近い。「ホワット・サラ・セッド」は初めてメンバー以外の人がベン・ギバードと共作している。「ソウル・ミーツ・ボディ」収録。全米4位。
6
NARROW STARES
2008年。前作の揺り戻しか、ギター中心の骨太なサウンドになり、不協和音が多い。 8分を超えるサイケデリックな「アイ・ウィル・ポゼス・ユア・ハート」を2曲目に置いたのは思い切った配置だろう。11曲のうち4曲でベースが共作に関わっており、ギター兼キーボードのクリス・ウォラと同じ数になった。ベン・ギバードが中心であることに変わりはないが、ドラムも2曲に関わっており、ベン・ギバード以外のメンバーの貢献度が上がっている。全米1位。
7
CODES AND KEYS
2011年。「プランズ」のサウンドに戻り、さらに突き抜けてキーボード中心のサウンドになった。アルバムタイトル曲もキーボードとストリングスがメロディーを主導する。「アンオブストラクテッド・ヴューズ」はピアノを中心に3分近くのイントロを持つ。「ドアーズ・アンロックト・アンド・オープン」「ユー・アー・ア・ツーリスト」「マンデイ・モーニング」「ステイ・ヤング、ゴー・ダンシング」のようなギター中心の曲も「ポータブル・テレヴィジョン」のようなキーボード中心の曲もメロディーは同じように優れているので、サウンド上の関心がアルバムの度に変化していると解釈できる。「セント・ピーターズ・カテドラル」はややシューゲイザーの雰囲気がある。全米3位。
8
KINTSUGI
2015年。邦題「金継ぎ」。ギター中心に戻り、ベン・ギバードはキーボードを使わず、ギターのクリス・ウォラだけがキーボードを使っている。ギターが中心になってもギターの不協和音や豪快さは抑えられ、聞きやすさを重視したサウンドになっている。多くの曲はミドルテンポでアップテンポの曲が少ないため、アルバム全体としては「ナロー・ステアーズ」の骨太さはない。「エヴリシングズ・ア・シーリング」「バイナリー・シー」はキーボード中心。「リトル・ワンダラー」は歌詞に東京が出てくる。ビートが効いているのは「ザ・ゴースツ・オブ・ビヴァリー・ドライヴ」「グッド・ヘルプ」「エル・ドラド」。ギターのクリス・ウォラは脱退しているが演奏には参加している。全米3位。

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