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AUTECHRE

1
(INCUNABULA)
1993年。アンビエント・テクノのアンビエントの部分を輪郭の曖昧な低音で担い、テクノの部分をリズム、ビートで担う。リズム、ビートは音階を伴う音としてよりも打突音としての点の連続で構成される。低音のメロディーあるいはサウンドはミニマル音楽に近くなっている。ボーカル、それに代わる人間的な声はない。日本盤は1995年発売。
2
AMBER
1994年。前作よりメロディーが明確になった。アンビエントの低音が常に出ているわけではなく、テクノの部分だけによるサウンドも多い「ティアーティアー」などはアンビエントとは言えない角が立ったサウンド。このアルバムで日本デビュー。
3
TRI REPETAE
1995年。メロディーをとる方も音階の移り変わりが明瞭、短音になり、響き方も多彩だ。アンビエントとは言えなくなっている。むしろ不穏な雰囲気を出しており、このころの時代の空気を反映している。
4
CHIASTIC SLIDE
1997年。オープニング曲、その次の計11分は、ノイズではないノイズ風の音が終始入る。「NUANE」も同様。「CICHLI」はメロディー部分が9分かけて徐々に大きくなっていく。「PULE」はベースソロのような曲。最後の曲は13分以上あり、エンディングは雑音のような編集をしている。曲のタイトルはすべてアルファベット表記だが、日本盤では解説に一部片仮名表記がある。もともと意味のないタイトルとみられる。
5
LP5
1998年。邦題「オウテカ」。これまでで最もメロディーに起伏があり、音楽として成り立つテクノとなっている。リズムよりもメロディーが目立つ曲も多い。曲のタイトルも英単語が使われ、普通のクラブミュージックのファンにも聞きやすくなった。曲の途中でテンポが明確に変化する曲が複数ある。最後の曲は23分を超え、12分から22分までは無音状態になるが、それ以外の曲はこれまでよりやや短くなっている。日本盤は1999年発売。
EP7
1999年。アルバムと同じ分量が入ったEP盤。「アンバー」のころのサウンド。11曲で62分。
6
CONFIELD
2001年。リズムの凝り方が進み、一定の拍を維持しながら執拗に変化を持たせようとする。3曲目から5曲目はインダストリアル・ロックに使えそうなサウンド。機械的なもの、人工的なものが将来の希望を約束するものではないという、90年代以降の漠然とした感覚がテクノでもロックでも示されている。メロディーは後退している。7、8曲目は聞きやすい。
 
GANTZ GRAF
2002年。DVD付きシングル盤。
7
DRAFT 7.30
2003年。「コンフィールド」の路線。アルバムの後半は一般的なリズムを保つビートがある。5曲目もそれに近い。現代絵画が色彩と構図を分離したように、音楽をメロディーとリズムに分離したときの、リズムの部分を大きく発展させたようなサウンドとなっている。
8
UNTILTED
2005年。これまでで最も低音が響くサウンド。ロックのドラムセットを想定したような3曲目は重低音で始まる。4曲目はマシンガンビートを使う。最後の曲は16分弱。
9
QUARISTICE
2008年。オープニング曲はビートを伴わない。2、3曲目は人の声をサンプリングしている。20曲で74分。2分から5分の曲がほとんどで、最後の曲のみ7分を超える。曲が数分で終わるということは、長い曲の中でビートに合わせずに実験的なサウンドを配置することができるということで、9曲目、12曲目はそのような曲になっている。
10
OVERSTEPS
2010年。凝りまくったリズム、ビートがほとんどなくなり、メロディーを構成する音がメーンとなっている。ビートだけではなく、メロディーを含めた音を構築している。アンビエント・テクノのアンビエントの部分を、デビュー盤以来再び前面に出した。5、11曲目は従来のビートを使う。
MOVE OF TEN
2010年。10曲で48分のEP盤。ビートに主眼を置いたサウンドで、「オーヴァーステップス」と対をなす。「コンフィールド」や「ドラフト7.30」のような凝り倒したビートではない。曲の長さは「オーヴァーステップス」と同じ。
 
EPS 1991-2002
2011年。過去のシングル盤等を集めた5枚組。
11
EXAI
2013年。1枚目は59分半、2枚目は61分。近年では「ドラフト7.30」以来の、意外性の少ないサウンド。これまでの音の使い方を中庸に抑えており、これを意外と解釈するならば意外だが、多くの人はそうではないだろう。2枚組で2時間を超えるからといって、それが特に何らかの結果を生み出しているわけではない。1枚目の最後の曲は12分。

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