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THE XX

1
THE XX
2009年。 音の数が少なく、同時に音が出ているメロディー楽器は一つか二つだ。女性ボーカルは90年代以降の女性ソウル歌手に影響を受けたような、情緒や悲哀を前面に出さない、つまりは外に向かって何かを押し出したりしない淡々とした歌い方だ。男性ボーカルもそれにならった歌い方で、アルバムの雰囲気の決定に大きく関わっている。至近距離にいる人にしか聞こえないような、届く範囲が限られた歌い方とも説明できるが、ささやくようなボーカルとか、つぶやくようなボーカルとも異なる。そのような歌い方自体が、一般的な歌い方に対する反抗的意味を持ち、ポピュラー音楽として存在意義を発生させる。音の数の少なさと、意思疎通を目的としないようなボーカルで特定の雰囲気を作る手法は、俳句に似るところがある。背景音やベースは持続音であることが多いが、ギターやパーカッションはほぼ減衰音。リズムはDJがエレクトロニクスプログラミングで演奏しており、ドラムセットでも再現可能なリズムを作っている。「アイランズ」はビートが曲の推進力になっているが、「ファンタジー」「シェルター」ではビートが目立たない。
2
COEXIST
2012年。ドラムに近かったエレクトロニクスのビートが、クラブミュージックのビートになっている。ギターの音もシンセサイザーやエレクトロニクスで生成した音をあまり変わらなくなり、バンドというよりは音楽集団だ。つぶやくようなボーカルが、前作よりも度を増しており、バンドを特徴づけていたサウンドをより強調している。ギターやキーボードも奥行きの深い、遠くで鳴っているようなサウンドが多い。現在、この雰囲気をうまく捉える適切な用語はなかなか見つからない。
IN COLOUR/JAMIE XX
2015年。ザ・エックス・エックスのメンバー、ジェイミー・エックス・エックスのソロ作。ザ・エックス・エックスのメンバーも参加している。オープニング曲から4曲はザ・エックス・エックスより明瞭な響きやリズムがあり、バンドとの差を感じ取ることができる。「ジャスト・セイング」から「ホールド・タイト」はザ・エックス・エックスに近寄るが、サウンドが似通うとソロアルバムとして出す意味がなくなってしまう。バンドではできないサウンドをやっている曲に焦点が当てられるべきで、「アイ・ノウ・ゼアズ・ゴナ・ビー(グッド・タイムズ)」「ゴッシュ」などは、将来バンドにも持ち込まれる可能性を感じさせる。
3
I SEE YOU
2017年。

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