SHANIA TWAIN

  • カナダのカントリー・ポップ歌手。90年代以降のカントリー・ポップのきっかけを作った。
  • 「ウーマン・イン・ミー」「カム・オン・オーヴァー」「アップ」はいずれもアメリカ、カナダで大ヒットしている。
  • 「ウーマン・イン・ミー」から「アップ」の3作は、80年代のロックで巨大ヒット作を複数プロデュースしているロバート・ジョン・マット・ランジがプロデュースしている。

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SHANIA TWAIN

1993年。デビュー盤。80年代ロックのバンドがグランジ・ロックに押されて発表したようなカントリー、セミ・アコースティック・アルバムのようなサウンド。「ユー・レイ・ア・ホール・ロット・オブ・ラブ・オン・ミー」や「ゴッド・エイント・ゴナ・ゲッチャ・フォー・ザット」「ガット・ア・ホールド・オン・ミー」はロックの雰囲気。このアルバムがカントリーといえるかどうかについては聞き手によって異なるだろう。10曲で30分。

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THE WOMAN IN ME

1995年。邦題「ウーマン・イン・ミー」。ロバート・ジョン・マット・ランジがコーラスとプロデューサーで参加し、ベースはTOTOのデイビッド・ハンゲイト、ギターはダン・ハーフが参加している。いずれも80年代のハードロック・ブームで成功した人物。ペダル・スチールとバイオリンが多用され、カントリーと呼べるサウンドになった。メロディーを形作るのはギターかバイオリンになっている。オープニング曲は落ち着いたミドルテンポの曲だが、2曲目の「エニィ・マン・オブ・マイン」、3曲目の「フーズ・ベッド・ハヴ・ユア・ブーツ・ビーン・アンダー?」は明るめの曲。1曲平均4分になり、前作から1分伸びた。このアルバムで日本デビュー。当時の日本盤の表記はシャニア・トゥエイン。 

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COME ON OVER

1998年。前作と同じく、オープニング曲の「スティル・ザ・ワン」はカントリーに近い作風だが、2曲目から5曲目まではロック、ポップスだ。ペダル・スチールやナイロン弦ギターの音を挿入することによって、雰囲気だけをカントリーに似せているが、実質はロック、ポップスのサウンド。「フィール・ライク・ア・ウーマン」はホーン・セクション風キーボードが印象的。「ドント・ビー・スチューピッド」でも同じ手法をストリングスで用いている。「ラヴ・ゲッツ・ミー・エヴリ・タイム」はグラム・ロック、「ホールディング・オン・トゥ・ラヴ」もそれに近い。

 
YOU'RE STILL THE ONE

1998年。シングル盤。シングル・バージョンとLPバージョンを収録。

WHEN

1998年。シングル盤。アルバム未収録曲1曲収録。99年にも発売されている。

YOU'VE GOT A WAY

1999年。映画のサウンドトラック用の曲をシングル化。

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UP!

2002年。カントリーの雰囲気はなくなり、普通のポップス、ロックのサウンド。ペダル・スチールやアコースティック・ギターを使う曲も、ポップスの中の多彩さとして機能する。白人が安心して聞けるポップスという点は変わらない。発売当時はバックの演奏が異なる同じ曲のCDを2枚組で発表している。現在1枚として販売されているCDはレッド・ディスク、パーカッションや民族楽器を大きく取り入れた「リズミック・バージョン」はブルー・ディスクとされている。ブルー・ディスクはカリブ海風にも聞こえる。

 
I'M GONNA GETCH GOOD!

2002年。シングル盤。タイトル曲はレッド・ディスク・バージョン、「セ・ラ・ヴィ」はブルー・ディスク・バージョン、「イン・マイ・カー」は両バージョン収録。

THE COMPLETE LIMELIGHT SESSIONS

2003年。デビュー前の録音を発売。

GREATEST HITS

2004年。ベスト盤。「シャナイア・トゥエイン」からの選曲はなし。「ウーマン・イン・ミー」から6曲、「カム・オン・オーヴァー」から8曲。「アップ」から3曲。新曲3曲収録。そのうちの1曲は男性ボーカルとデュエットで、異なる男性とデュエットしている曲が入っているので、曲としては4曲になっている。

UP!

2005年。シングル盤。CMに使われたので発売された。