THE ROOTS

  • ヒップホップにバンドの生演奏を取り入れたグループ。アメリカ出身。
  • 中心人物はドラムのクエストラブとボーカルのブラック・ソート。
  • 代表作は「シングズ・フォール・アパート」。

1
ORGANIX!

1993年。

FROM THE GROUND UP

1994年。EP盤。

2
DO YOU WANT MORE?!!!??!

1995年。ボーカル2人、ベース、ドラムの4人編成。ドラムとベースは楽器演奏がほとんどで、キーボード、サックスなどはゲスト参加のアーティストが演奏している。ボーカルの1人はボーカルによってスクラッチを表現する。通常のドラム、ベースの音に慣れていると、ドラムのひとつひとつの音に揺らぎを聞き取ることができ、そこに人間くささを見出すことができる。以前にミニアルバムを発表しているので曲の番号表記が通番で18から33になっている。

3
ILLADELPH HALFLIFE

1996年。スクラッチを声で模写するヒューマンビートボックスとキーボード奏者が加入し6人編成。ヒップホップのビートよりもゆったりとしたリラックスした部分が多い。ライブやおふざけの曲を合間に挟んでいる。「ホワット・ゼイ・ドゥ」収録。

4
THINGS FALL APART

1999年。6人編成での「ドゥ・ユー・ウォント・モア?!!!??!」のサウンド。社会性を帯びたジャケットとヒップホップらしいサウンドに戻ったことでヒットし、代表作となった。「ユー・ゴット・ミー」はエリカ・バドゥと共演しており、大ヒットとなっている。「アクト・トゥー(ラヴ・オブ・マイ・ライフ)」はコモンが参加している。「100%ダンディー」はドラムとベースを同時に声だけで歌っている。「ザ・リターン・トゥ・イノセンス・ロスト」は女性による詩の朗読。ボーナストラックの「スティル・アウト・ゼア」は日本のみなさんありがとうという曲。 

 
THE ROOTS COME ALIVE

1999年。ライブ盤。「シングズ・フォール・アパート」を中心に選曲され、「イラデルフ・ハーフライフ」からは選曲されていない。「100%ダンディー」の声によるスクラッチは見事だ。「アドレナリン!」でのブラック・ソートのボーカルもすばらしい。「ユー・ゴット・ミー」の女性ボーカルはエリカ・バドゥではなくジル・スコット。最後の2曲は女性ボーカルと共演するスタジオ録音の新曲。

5
PHRENOLOGY

2002年。ボーカルとビートボックスが抜けギターが加入。よりバンドらしくなった。グループの可能性が広がったため、ヒップホップだけにとどまらないサウンドとなっている。ボーカルが事実上1人になっており、声の幅は逆に少なくなったのでゲスト参加が増えている。「サクリファイス」はネリー・ファータドが参加。「ザ・シード(2.0)」は一般的なバンド演奏。「!!!!!!!」はビースティ・ボーイズのようなハードコア。「ウォーター」は10分を超える音響コラージュ。

6
THE TIPPING POINT

2004年。ギターが抜け4人編成。楽器演奏がベース、ドラム、キーボードになったことでヒップホップ中心に戻った。サンプリングも使い、「イラデルフ・ハーフライフ」「シングズ・フォール・アパート」のころに近い。サウンドが幅広かった前作から、まとまったサウンドになっている。「ホワイ(ホワッツ・ゴーイン・オン?)」は17分近くある。ボーナストラックの「メリティング・ポット」はギター、オルガン、ベース、ドラムによるインスト曲。

7
GAME THEORY

2006年。ギターとパーカッション奏者が加入し6人編成。ほとんどの曲がつながっており、ボーカルの声が加工されていることが多い。後半はストリングスを使ったソウル風のサウンドが増える。「ロング・タイム」はディスコ時代のビー・ジーズを思い出す。

8
RISING DOWN

2008年。ボーカルのブラック・ソートとドラムのクエストラブを中心に録音。楽器を演奏しているのはドラムだけで、ベースやキーボードはサンプリングやエレクトロニクスを使う。少なくともバンド編成ではない。その時の都合も含めて、アルバムごとにサウンドを変えている。

9
HOW I GOT OVER

2010年。ボーカル、ギター、ベース、ドラム、キーボード、パーカッション、スーザフォンの編成で録音。前半はピアノと女性コーラスがつくミドルテンポの曲が続く。「ザ・デイ」「ドゥーイン・イット・アゲイン」などはソウル風の曲にラップを乗せたような曲。ピアノ以外のメロディー楽器があまり使われず、スクラッチやサンプリングのようなヒップホップ特有のサウンドがない。曲調はやや暗めで冷たい。

10
WAKE UP!/JOHN LEGEND&THE ROOTS

2010年。ザ・ルーツとジョン・レジェンドの共演盤。ザ・ルーツのボーカル、ブラック・ソートは2曲でゲスト参加。コモン、CLスムース、ギター、ベース、ドラム、キーボードの編成で録音されている。曲によってホーン・セクション、ストリングスが使われる。ザ・ルーツがバックバンドになっているジョン・レジェンドのソウル・アルバムという雰囲気。ヒップホップのアルバムとは言い難いが、ジョン・レジェンドのボーカルはすばらしい。

11
UNDUN

2011年。