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PAVLOV'S DOG

1
PAMPERED MENIAL
1975年。邦題「禁じられた掟」。バイオリン、メロトロン兼フルートを含む7人編成。この年、スティクスがA&Mに移籍して「分岐点」を発表、カンサスは「ソング・フォー・アメリカ」を発表、ジャーニーはデビュー盤を出したところで、ボストン、フォリナーはデビューしていなかった。ラッシュが初期の名盤とされる「西暦2112年」を出すのは翌年の76年。このアルバムが出たときのインパクトは相当大きかったと思われる。そのインパクトの多くはデイヴィッド・サーカム(デイヴィッド・サーカンプ)のボーカルにあっただろう。ラッシュのゲディー・リーをハイトーンにしたような声。好き嫌いが分かれるようだ。ギターは元REOスピードワゴン。A面冒頭の「ジュリア」が代表曲とされるが、「地下鉄のスーの詩」「ファスト・ガン」、序曲付きのラスト曲「すべての王の中で」もいい曲。2009年に発売された紙ジャケット盤はボーナストラックが4曲収録されており、「序曲」はドラムソロを含めて10分ある。
2
AT THE SOUND OF THE BELL
1976年。邦題「条件反射」。バイオリンが脱退し、ドラム、キーボード奏者が交代。6人編成になった。前作に比べてやや曲が穏やかになっている。「麗しのマージィー」は柔らかめの音、「トライ・トゥ・ハング・オン」はロックン・ロールだ。張りつめた空気は薄い。ゲストが多彩で、オーケストラや少年合唱団も参加。イエス、キング・クリムゾンのビル・ブラッフォード、ロキシー・ミュージックのアンディー・マッケイ、ブレッカー・ブラザーズのマイケル・ブレッカーも参加。プログレッシブ・ロックのサウンドでは、エンディング曲の「孤独の涙」が傑出している。「アーリー・モーニング・オン」はシンフォニック。
3
HAS ANYONE HERE SEEN SIGFRIED?/THE ST. LOUIS HOUNDS
1977年。レコーディングされて発売されなかった。キーボード奏者2人を含む6人編成で録音されている。デイヴィッド・サーカムのボーカルを別にすれば、「フォーリン・ラヴ」、「アイ・ラブ・ユー・スティル」はポップだ。デビュー時からある紙ジャケット盤にはライブが10曲収録されている。海賊盤のような音質。
4
LOST IN AMERICA
1990年。邦題「彷徨える大国」。5人編成となり、デイヴィッド・サーカムはボーカルとギターを兼任する。ベース、ドラム、キーボードのほか、ボーカル兼サックスの女性が含まれる。デイビッド・サーカムが存在していればそれがパヴロフズ・ドッグという状態だ。70年代のようなスケールの大きさはあまり感じられず、デイヴィッド・サーカムのソロと言ってもよい。70年代ほどの高音は出ないが、ふるえるような発声は変わらない。プログレッシブ・ロックの雰囲気はもはや皆無で、どちらかと言えばアダルト・オリエンテッド・ロックに近い。
 
DANCING ON THE EDGE OF A TEACUP THE PAVLOV'S DOG TRINITY SESSIONS/DAVID SURKAMP
2007年。パヴロフズ・ドッグのボーカル、デイヴィッド・サーカムが、妻と友人の3人で録音したソロアルバム。3人とも3から5種類の楽器を演奏しており、全体としてキーボードとアコースティック・ギターを中心とする緩やかなポップスとなっている。妻のサラ・サーカンプもボーカルを取る。デイビッド・サーカンプが今も音楽活動をしていることを確認できるアルバムだが、パヴロフズ・ドッグの雰囲気は皆無だ。

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