THE MUSIC/THE D.O.T.

  • ボーカルのロバート・ハーヴェイに人気が集まるイギリスのバンド。4人編成。
  • ロバート・ハーヴェイは訴求力のある高い声で、レッド・ツェッペリンのロバート・プラントを思わせる。
  • サウンドはダンス音楽の要素を持つサイケデリックなロックで、時代性にも合っている。
  • ザ・ミュージックは2011年に解散。

 
THE MUSIC EP

2002年。4人編成。イギリス出身。ロバート・ハーヴェイのボーカルとアダム・ナッターのギターが中心。サイケデリックで輪郭のあいまいな音色のギターと、ハイトーンでよく通るボーカルで高揚感を上げていく。代表曲。

 
THE PEOPLE E.P.

2002年。新曲2曲、日本公演のライブ3曲を含むEP。

1
THE MUSIC

2002年。EP盤に比べて曲が分かりやすくなり、緊張感を維持しながら覚えやすくなった。特に「ザ・トゥルース・イズ・ノー・ワーズ」「ザ・ピープル」はすばらしい。ドラムもダンス音楽のような演奏が増え、ボーカルとギターが担うサイケデリックな雰囲気と重なって麻薬的ダンス感が味わえる。「Disco」はイントロとエンディングがブラック・サバス。

 
GETAWAY E.P.

2002年。EP盤。「ドラゴン・ソング」「レインダンス」は未発表曲。「ヒューマン」「テイク・ザ・ロング・ロード・アンド・ウォーク・イット」「ディスコ」は東京でのライブ。

 
FREEDOM FIGHTERS EP

2004年。EP盤。「ソー・ロウ」はアルバム未収録曲。「フリーダム・ファイターズ」のリミックスバージョンはインダストリアル・ロック風で、アルバムバージョンよりも優れている。

2
WELCOME TO THE NORTH

2004年。デビュー当時に比べると、90年代に流行したけだるいロックから離れ、ダンス音楽の影響を受けたロックンロールになっている。ボーカルやギターは激しさよりもムード、ドローン効果を重視する。サイケデリックロックなどと呼ばれているサウンドはデビューEPで終わっており、前作の「ザ・ミュージック」ではすでに印象的なメロディーの曲が多くを占めていた。このアルバムでは、その方向をさらに進め、ハウスに影響を受けたというドラムがディスコ、テクノを模した演奏を増やしている。曲も覚えやすくなり、コーラスも出てくる。可能性の大きさを感じさせるアルバム。

 
BLEED FROM WITHIN EP

2004年。EP盤。「カム・ホワット・メイ」もいい曲だ。

BREAKIN' EP

2005年。

3
STRENGTH IN NUMBERS

2008年。ドラムとベースだけ、もしくはギターがほとんど装飾のような音で演奏される部分が多くなり、結果的に陰鬱なサウンドがこれまでより増えている。全体としてはまだまだロックン・ロールなので、大きくサウンドが変わったわけではないが、若干の変化が大きな変化に見えるかもしれない。陰鬱だと感じる部分は、ポピュラー音楽全体の中で解釈するならば、ソウルやリズム&ブルースのグルーブとも言える。従来のダンス音楽風の曲やボーカルの爆発的求心力、メロディーの親しみやすさは変わっていない。概ね好意的に受け止められるのではないか。

 
THE SPIKE EP

2008年。EP盤。8曲で40分。「ザ・スパイク」と「ドラッグス」はアルバム・バージョンと同じ。「オネスト」は厚めのキーボードがいい。「ファンキー」はアコースティック・ライブか。

SINGLES&EPS:2001-2005

2011年。シングルとEP収録曲を集めた、ベスト盤に相当する企画盤。この企画盤を最後に解散。

 
WHATEVER IT TAKES EP/THE D.O.T.

2012年。ザ・ミュージックのボーカル、ロブ・ハーヴェイと、ザ・ストリーツのマイク・スキナーによるデュオ。5曲収録のEP盤。ロブ・ハーヴェイとマイク・スキナーが共作し、主にロブ・ハーヴェイがボーカルをとる。マイク・スキナーはラップではなくメロディーを歌う。エレクトロニクスを駆使した音圧の高い曲と、メロディーが先に立つバンド編成の曲を収録する。「ロング・ウェイ、ライト・ウェイ」はブックレットの表記では2分、実際は4分。5曲で17分。